93 チラシに載ってた「セッタク」って、なんだろ? 

 2024/11/22(金)10:52 かきはじめ


 今朝に起きてからSNSをみたら「#桂雀々」が数多く上がっている。お身体を悪くして療養されていらっしゃるのは存知あげていたが。まさか訃報だなんて!

 お忙しいところを地元寄席に何度も来てくださった噺家さまでした。昨年に拝聴できた独演会では(拙エッセイにも記述あり。23、ですね)心底から「枝雀師匠が降りてる!」と思っていました。最前列にいた小学生男子が「蛇含草」で爆笑していたことを、あざやかに思い出します。

 直近の独演会(10/02西宮えびす亭)に、日程がつかず参加できなかったことが、残念でなりません。

 雀々師匠のご冥福を、謹んでお祈り申し上げます。


 さて、ここからは昨日の記録。

 スタッフの方から「まだ、公式ではないんですが……八十助さん、こちらに来られますよ」「優美香さんには、真っ先にお伝えしようと思ってました!」と言われていた番組です。

 桂八十助・えびす亭でセッタク!

 このように銘打たれた、木曜・やみなべ会でございました。

 はて。セッタクって何やねん? と、おばかさん自分はグーグル先生に聞いてみたところ。

 拙宅、と解答してくださった。

 なーんだ、そういう意味だったのか!

 昼夜の開催、昼のゲストは笑福亭笑有さんでした。鶴笑師匠のお弟子さんですね。

 個人的なトピックス二題。八十助さんパーマかけてた。笑有さん半年ぶりくらいに拝見したのだけれども。頬っぺたが、ふっくらしている。


 一、トーク

 一、つる 八十助

 一、まかない 笑有

 仲入り

 一、落語家と少年 笑有

 一、みかん屋 八十助


「つる」

 高座にかけるのは久しぶりと仰ってましたけれど……たしかに聴いているこちら、ヒヤヒヤしたかも(笑)。この話、今までそんなに好きじゃなかったのね。ネタ初見が過剰な変顔で脚色つける人だったからかもだけど(何様)。それが、いろいろな噺家さまの「つる」を観ているうちに

「なんだー、変顔脚色なんてなくてもいいんだぁ……」

 って思って、段々と好きになった古典落語のネタでした。それぞれの噺家さまが見台を使って、カンナで板を削る動作がとても好きです。削られる板の質感が、とてもよくわかります。個人的に「つる」の、ツボ。そして期待通りに八十助さんの手がいいんだよ手が。変態か。

「まかない」

 笑有さんが飲食店バイトしていた経験から生まれた創作落語。まかないを食べたいが言い出せないで悩みまくる男の子。なんだか気持ちが、わかる……切ない。でも笑っちゃうのは、たぶん自分自身でも「しょーもない悩み」って自覚できるからだろうなあ。

「落語家と少年」

 鶴笑師匠が、お弟子さんを連れて学校寄席に行ったポストは頻繁に見る。公園での野外寄席も頻繁に見かける。それらの過酷な修行に耐えた(笑)笑有青年が、学校寄席を題材にとった噺。結構な塩梅で、リアル感ありあり。色々な児童がいるものだ。

「みかん屋」

 出ました、みかん屋! というくらい、わたしにとってお馴染みのネタ。めっちゃ好きですわ。

 壁越しの大声にビックリして、トイレ(いわゆるボットン便所ですね)に、紙を落としてしまう旦那さんが可愛いと毎回思っちゃう。

 そして計算が出来ないアホぼん……このような、ちょっと足りない人でも周りが助けてあげてた時代に生まれたかったよ。そしたら、わたしみたいな人間でも多少は生きやすかっただろうなと、つくづく思うのよね。


 夜の部は次項にします!













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