02 いわゆる芸能人から転身した落語家さんなどにつきまして

 桂三度さんどさんは一度ナマナマで拝見したい! 世界のナベアツさんですね。

「いらっしゃい」桂三枝師あらため、六代目桂文枝師匠のお弟子さまですね!

 月亭方正さんは、いい感じで頑張っておられるのではないでしょうか(何様)。今後も観る楽しみが増える御方だと思います。んもう、パンパン木戸銭を投げちゃうかも。

 地元で拝聴した古典落語「蝦蟇がまの油」は、爆笑しっぱなしでした。さてWikipediaからの説明をば。

 コピーアンドペーストで結構な文章量になるのは、御勘弁。飛ばし読みオッケーですよ。


「ガマの油売り」

江戸時代にガマの油の露天販売を行っていた香具師は客寄せのために大道芸を披露していた[1][2][3]。江戸時代に筑波山麓にある新治村永井の兵助が、筑波山の山頂で自らの十倍もある蝦蟇(がま)に諭されて故郷の「がまの油」を売り出すための口上を工夫し、江戸・浅草寺境内などで披露したのが始まりとされている[1][3]。


香具師は、行者風の凝った衣装をまとい、綱渡りなどの大道芸で客寄せをした後、霊山・筑波山(伊吹山とも)でしか捕獲できない、とする「四六のガマ」と呼ばれる霊力を持ったガマガエルから油をとる方法を語る。四六のガマは己の容貌を今業平(在原業平のような美形)だと信じているが、周囲に鏡を張った箱に入れれば自らの醜悪さに驚き、脂汗を流すという。この汗を集め、一定期日のあいだ煮つめてできたものが「ガマの油」である、という。香具師は、ガマの油は万能である、と語り、まず止血作用があることを示すために、刀を手に持つ。刀には仕掛けがしてあり、切っ先だけがよく切れるようになっている。その刀で半紙大の和紙を二つ折りにし、「一枚が二枚、二枚が四枚、四枚が八枚、八枚が十六枚……」と口上しながら、徐々に小さく切っていく。小さくなった紙片を紙吹雪のように吹き飛ばす。このように刀の切れ味を示したあと、切れない部分を使って腕を切ったふりをしながら、腕に血糊を線状に塗って切り傷に見せる。偽の切り傷にガマの油をつけて拭き取り、たちまち消してみせ、止血の効果を観客に示す。また、ガマの油を塗った腕は、刃物で切ろうとしても切れず、防護の効能があることを示すというもの(刀にガマの油を塗る場合もある)。


がまの油売りの口上は今日まで伝承され伝統芸能となっているが[1]、口上は流派や地方により若干異なる[3]。


筑波山ガマ口上保存会が結成されており口上実演や講習などの活動を続けている[1]。


2013年1月に「筑波山ガマの油売り口上」としてつくば市認定地域無形民俗文化財第1号に認定された(所在地は筑波山山麓、保持者は筑波山ガマ口上保存会)[1][4]。


落語


ガマの油売りを題材にとったり、その口上が登場する古典落語が複数ある。代表的なものとして『蝦蟇の油』は酒に酔ったガマの油売りの話であり、『高田馬場』(別題:仇討屋)はガマの油売りが仇討ちを挑もうとするシーンから始まる。いずれも落語家による口上が見所になっている。


……以上、引用おわりました!


 落語での蝦蟇の油売りは、酒に酔ってるものだからテキトーに「シュッ」と腕を斬る振りをするも、ざっくり行ってしまい、しかもアルコールのせいで流血びゅーびゅー! ……と、なるわけです。

 この話は面白かったなー!

 生前の二代目桂枝雀師(1939/08/13~1999/04/19)が、方正さんに憑依しているのかと思いました。それくらい、心を持って行かれた感がありました。

 ただなー。

 あくまでも、わたしが観たとき……というバイアスはかかりますが。方正さんのマクラはタレント時代の思い出やらタレント活動関連なんですよね。

「いや、そんなん言われても。わたしんちテレビないし、あなたのタレント時代とか興味なかったし」

 ……なんて思ってしまったわけでございます。

 このエッセイ、あらかじめ作品情報に「時々、毒も吐きますよ」と予防線を張っていたりする卑怯な筆者なのではありますが、ちょいと言わせてくれませんでしょうか(お弟子さんを、しっかり育てていらっしゃるのは凄いなって素直に思います。それを差っ引いて、好き勝手に書きますけど)。

 月亭方正さんは多分、ギャラリー側のレベルに合わせてくださっているのであろうということはわかります。ほとんど寄席に行ったことがない、ホール落語会にもお金を払ったことがない階層です(ざっくり分類の、異論は認めるよ……)。

 でも。

 バラエティタレント時代にまったく興味なかった人も、ごく少数ですが存在するんですよ。

 だから話の本題に入る前の導入部分、つまりマクラのところで。タレントさん話題をされても、他のギャラリーさまたち同様に笑えないんですよ。

 ……というか、これって観る側のギャラリー関西人の身内意識なんだろうけれども。

 でもでも方正さんはマクラを終えて本筋に突入すると、さすがに「会場内の空気を持って行く」ことに長けてますね、なので安心して集中できる。それは非常にうれしい! テレビ常駐のギャラリーだけではなくて、それ以外の人のことも考えてくれているんだなって思えるから。

 ギャラリー側の身内意識って正直あんまりよくない……などと感じた落語会がありました。

 落語界に居ながらテレビ中心に活動していらした噺家さん……名前は言わないです、というか言えない。

 そういう、過去にテレビメディアで名前を売った噺家さんがせいぜいキャパ25名程度の寄席に入るとですね。

 普段は夜席で4人くらいしか来ない。スッカスカでもアットホームなところが、テレビ世界(笑)からやって来たオジイオバアで満員になるわけです。

「テレビタレントを直接ひと目、見たいねん!」

「がんばってるやん!」「笑ろうてあげな、あかんやん!」「あの人、昔テレビにようさんたくさん出とったやん! あんとき、むっちゃおもろかったやん!」

 このような気持ちで演者に相対している客が多すぎんねん! だからな!

 前振りメッチャ長かったけど、実はここからが本題なんやで!(ホンマに何様や自分!)

 落語家を名乗っているけど……ホントなんで?なんでこんなに、いい加減なの? そう思いました。細かな仕草が全然まったく違和感だらけでした(語彙が変w)。

 とある名刀、今ちょい調べたら全長103センチだと。それが、タレント大御所噺家の某大ネタだとサイズ感が扇子の長さと同じ。

 ないわ……!

 いちいち古典落語特有の言い回しの説明も要らないんですよ! 脇道から逸れた説明や世間話をしたいのなら、それこそ米朝師匠の噺から勉強してくださいませんかね? 

 それらの些細なことが積み重なると、氷点下のごとく醒めてしまう。ぶうぶう(まったくもって何様)。

 ……あのですね。

 webに小説を載せている方は、ほぼ全員が「些末な違和感」をなくすように努めていらっしゃるでしょう? でないと読み手さまから即ブラバされてしまうからです。最後まで読んでいただけないからです。それは悲劇としか言いようがありません。ブラウザバック、なんという呪いの言葉と所作でしょう。

 けれどもタレント業を長く続けていた大御所にはブラバやギャラリー途中帰宅の心配などないので。

それどころか身内意識バリバリ大多数ギャラリー、主にテレビの世界の人たちにとっては

「テレビで観てた“あの人”を間近で観れる!」だけでテンションが上がっているわけでして。

 こまかい所作なんざ! そんなもん! どうでもいい! ってなわけです。そんなことよりも、芸能人がなにか愉しいことを言ってくれたら笑いたい、それだけなんです。なんでもいいから喋ってくれたら脊髄反射で笑う。正直言って「ダメだ、こりゃ」の一言に尽きます。

 テレビメディアに出た履歴があるからと言って、落語を観てハート奪われる・心底から感嘆するなどありえないのです。

 今の古典芸能カテゴリである落語会を牽引している方々……たとえば春風亭一之輔師も柳家喬太郎師も、わたしがお名前を存じ上げるかなり前から「チケットが取れない噺家」として有名だった記憶があります。立川志の輔師は、定席に定期的に出演なさらない分、特殊なケースとして省かせていただきますけれども。

 そこは上方落語会とは一線を画しますね。どちらかというと江戸前の方がシビアであるかと思いますし、お若いころからコツコツ高座に上がって鍛えられてきただけの地力があるので「水商売」といえどもビクともしない柱が築かれているような気がします。

 何様wであるわたしが、ついついyoutubeを漁って閲覧してしまったり寄席に出かけてしまうのは、江戸前上方にかかわらず「柱」がある方々かと気づきました。



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