12歳で思い出した事
私がその場から大変愉快な顔をして去るとすぐに人混みの中で吐露する者がいた。
くそー、中学校に上がったらお小遣い増やしてもらうんだ。
彼らの内の1人がどうにもならない悔しさを天に向かって吐き出すと、その声に合わせて同意するように彼らの内の何人からも来年の夏祭りはと口惜しさを声に出している。
私はその声を少し離れたところで盗み聞きすると、ようやく彼らの実年齢を知る事が出来た。
ははあ、今の話しからすると彼らはちょうど小6、大体12歳ぐらいか。
何とも可愛らしい、同級生もあんなんだったな。今の子らの方が身なりはいいけど。
しかし自分が小6の頃に夏祭り行くって言ったら貰えるお小遣いなんて2千円ぐらいだったなあ。それぐらいあればあの時は多少お腹膨れたけども、今の子はどうなのだろうか。
幾ら独逸屋のソーセージは値が張るとはいえ、一本あの値段だからなあ。何本も食べられるわけでもなし、他に食べたいものもあるだろうし。
しかし12歳なあ、私もそんなぴちぴち・・・。
ああ、そうか。12歳か・・・。
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