第4話皐月の秘密

「修哉君……編集初めてだよね?」

「そうだよ〜」

「初めてとは思えないほど早いよ」

「教え方が上手だからじゃない?」

俺は今日初めて動画編集と言うのをやった。

何故自分が動画編集をしているかと言うと十分前に遡る。

***

「俺……正座する意味ある?」

俺はドア前で正座させられていた。

「それは君が勝手に入ってきたから。所で貴方は誰?」

「お前らの父さんになる者の連れ子だ」

「……あ〜なんかお姉ちゃんが言ってた。それは置いといて何で私の部屋に入ってきたの?」

「恵さんに俺の部屋が二階にあると言われたから」

「……本当?」

「本当だ」

「分かった……君の嘘を信じてあげよう」

「言っておくが嘘じゃないぞ」

「ね……修哉君……君は編集って出来る?」

皐月俺の言葉を無視して話し始めた。

「動画編集?」

「そう……動画編集を手伝ってくれるなら、許してあげる」

「ならやろう、だが俺は初心者だぞ」

***

「あ〜……疲れた」

「お疲れ様」

「こんなの一人でやってたの?」

「うん、ずっと」

「アイツらに言わないの?」

「言えるわけがないでしょ」

皐月はキレ気味な声で返答した。

「もうそろそろでご飯だから戻ってきな〜」

リビングから恵さんのは声が聞こえてきた。

「やっべ……呼ばれちまったよ。そろそろ下行くわ」

「ねぇ」

「どした?」

「分かってると思うけど、さっきまでの事は全部秘密にしてね……さもないと……貴方がセクハラしたってネットに晒す」

皐月は、とても低い声で俺を脅すように言った。

「言わないさ」

「分かったなら良いよ」

「はーい」

俺は部屋を出たあと少し立ち止まって「アイツ俺への対応大分雑だったな……麗華と同系統か」

俺は、リビングへ足早に戻った。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る