二日目③
「じゃあねネコさん~~」
「またのご来店お待ちしておりますニャ」
女の子が退出していく。
「やっとメスガキが消えましたか」
「お前ちょっと大人げないぞ」
「いいえ、兄さんを狙う汚らわしい雌どもに年齢なんて関係ありません」
「その通りですにゃみや様。先ほどの幼女は少しにゃみや様と距離が近かったと」
もうにゃみやって言わなくていいぞ。
「そういえばあの女狐と下品女のクラスの出し物は何ですか?」
「栄那がプリクラで紅愛がお化け屋敷だ」
「紅愛?誰です?」
わざとらしいぞ。
「プリクラはクソだとしてもお化け屋敷は楽しそうですね」
神楽がそう言うと少し芯珠がソワソワしだす。
「芯珠?どうしましたか?」
「神楽様、その、お化け屋敷というのは...」
「?お化け屋敷が何です?」
そうか。
神楽はあの肝試しの時いなかったから芯珠がそういう系無理なのは知らないのだろう。
「おい、澪未矢、お前早く持ち場に戻れ」
「あーわかった。それじゃ二人とも、俺は接客に戻る」
「ええ、兄さんの接客の手際の良さじっくり拝見いたします」
接客と言ってもただご来店になる客にあいさつするだけだが。
俺が一生懸命接客(笑)をして一時間ぐらいが経過した。
「...まさか俺もここまで繁盛するとは思わなかった」
入ってくるほとんどの人が俺の姿を撮影しているのは気になるが。
しかも撮影しているほとんどが男だし。
てかさすがエロゲ世界。
モブのほとんどが同じ顔だ。
「失礼します」
お、やっと女性客が来た。
「お帰りなさいませダ...ニャ...ン」
「先輩?ご主人様へのご挨拶はもっと大きな声で言うべきでは?」
紅愛が心底馬鹿にするような笑みを浮べている。
「し、失礼しましタニャン」
「その”ニャン”もメスネコらしくもうちょっと媚びるような声で言ってもらわないと」
いつのまにか紅愛がドSキャラになってる。
「おや、神楽さんと芯珠さんじゃないですか」
神楽と芯珠の姿を見るなり嬉しそうにそちらに向かう。
てかアンタらまだいたのかよ。
「...赤条寺さん。一応言っておきますがまだ兄さんを家に泊めたことを許したわけじゃないですよ」
「もう神楽さんのいけずぅ~」
何のキャラ!?
「それよりもメスネコさん、早く紅茶を出してください」
そう言って堂々と芯珠と神楽の席に座る。
一応女子に雌猫と言われたが年上ではないのでアウトだ。
「ちょっと赤条寺さん!私の兄に向かってメスネコって何ですか!」
神楽が俺のために怒ってくれている。
良い妹を持ったものだ。
「兄さんのことをメスネコと呼んでいいのは私だけです!」
.......
「メスネコ...メスネコ...メスネコ」
芯珠がなんとも言えない顔でメスネコと呟いている。
「はい、紅茶です」
テーブルに紅茶を置く。
すると紅愛が手に取り、わざとらしく自分の太ももにこぼした。
「あら」
”あら”じゃねぇだろ。
わざとだと思うがそれそうとう熱いだろ。
「あ~ごめんなさい。こぼしちゃいました」
「ふん、やはり育ちが悪い下品女は紅茶の持ち方もままならないそうですね」
いや、誰がどう見てもわざとだろ。
「赤条寺、よければ拭きましょうか?」
「いや結構です、お客様に吹かせるわけにはいきませんよねぇ、先輩?」
ちょっと待て、まさか
「ここはメイドである先輩に素手でふきふきしてもらいましょうか」
言うと思った。
素手でふいても意味がないというのに
「まさか貴女、最初からそれが狙いで...!」
「神楽様、お気づきになるのが少々遅いかと」
珍しく芯珠が突っ込む。
「ほら、早くふきふきしてください」
「か、かしこまりましたニャン」
俺は膝を床につけ、紅愛の太ももを触る。
太ももはちょうどスカートに隠れていないため、生で触ることになる。
「おい、見ろよあれ」
「百合だぜ百合」
外野がうるさい。
「ああ...いい感じですよ先輩//」
それっぽく喘ぐな。
でも紅愛の太ももの感触少しいやらしいな。
「...兄さん、今何かいやらしいこと考えていませんでしたか?」
「...いえ何も?」
相変わらず勘が鋭い妹だ。
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