第2話 こんな会話してていいのか
勉強の前後とか、休憩時間とかに、生徒の男の子と色々な話をするようになった。この子は中学から男子校に通っているので、異性が身近にいないということではかつての私と一緒。
学校のこといろいろ聞いてみたりする。女の子いないってどんな感じ?私も女子校だから異性がいないって環境、よくわかるよ。とか。彼女とかいるの?あ、それとも彼氏いるとか?そういうの普通だよね。とかも聞いてみる。
「あ、はい、いないです。」
「いないって、どっちが?好きなの女の子?それとも男の子?」
「あ、いちおう、女の子が好きです。」
・・・とかいう会話。
「好きな女の子、いまいるの?片思いとかで。」
「いないです。」
「えー 憧れてる女の子とかもいないの?」
「あ、一応います。」
「どんな女の子??」
と、ちょっとプッシュしてみると、真っ赤になってうつむいてしまった。
かわいい。
男子高校生って、可愛い生き物じゃないの。性欲の塊だとか、一日中勃起しっぱなしだとか、周囲の男子からそんなこと言われて脅されたけど、全然そんな感じじゃない。少なくともこの私の生徒は。
別の日にもこんな会話。
「男子校って、やっぱみんな集まると女の子の話とかするの?」
「あ、はい。」
「えー じゃあえっちな話とかもするの?」
と聞くと、小さい声で、
「はい。」
ちょっとSになってしまった私は、
「やだぁ、やらしいんだから。どんな話するの?」
とまたプッシュしてみると、またまた真っ赤になって俯いてしまった。
さらにプッシュして、
「女子校でもね、みんなで集まったときけっこうえっちな話とかしてたよ。どんな話してたか知りたい?」
と聞くと意外にも、
「え?ほんとっすか?ちょっと知りたいかもしれないです」
と目を輝かせて思いっきり興味を示してきた。かわいい。
「やば。**くん、まじエロすぎ。はい、この話は終わり。じゃ、勉強の続き。」
という感じの話題で、**くんはどんどんリラックスしてくれてきている。しかも休憩の時間にこの手の話題をした後、後半の時間、特に課題に取り組む集中力がupしているような気がする。元来、オヤジな話題が好きな私としては、こんなことで勉強に集中してくれるのであれば嬉しいこと。しかし、こんな会話してて本当にいいのか?私、という気もする。
とりあえず、二学期の学校での順位を上げてほしいこと。そして模試での偏差値を上げてほしいこと。なんかやりがいが出てきた。
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