第7話
「これで終わります」
4限目の授業が終わる。
移動するか。
俺は朝コンビニで買った弁当を持って足早に教室を去る。
目的地は体育館裏。最近はそこで食べている。
何故って?美桜が来た次の日に痛い目を見たからだ。
美桜のやつ、普通に俺の教室に来て一緒に食べ始めたんだよ。
あれは視線が痛かった。
なので、それ以降俺は体育館裏で食べるようにしている。
つか、美桜が学校一の美少女と言われているのは本当だった。
入学して一週間も経っていないのに、もう10人以上に告白されているらしい。全部噂だが。
「――話ってなにかな?」
ん?先客か?
それに、告白じゃね?盗み聞きも悪いし一回離れよう。
「美桜さん!ぼ、僕と付き合ってください!」
やべ、見知った名前が出てきて足を止めてしまった。
……あれ?胸に違和感を感じた。
「ごめんなさい」
美桜は、断った。
「ど、どうして!?」
男子が必死になって理由を聞く。
「好きな人がいるんです」
俺はその場から立ち去った。
◆
美桜に好きな人。
別に不思議なことではないだろ。美桜も普通の女の子。
応援するわけではないが、邪魔はしたくない。
だから邪魔だよな、俺。
もし、俺と同棲していることが美桜の好きな人にバレたら?
そんなこと起きたらアウト。
同棲、辞めるか。
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