第25話

多重人格障害というのは複数の人格達が存在します。主人格以外に1人しか他の人格が存在しないのは稀な事です。


複数いるから多重人格障害なんです。


母はよく言います。

「誰だって自分とは違う自分がいるもんだ。だから何故あんたが病気なのかよく分からない」と。


最初「は?」と思いました。「何言ってんの?この人⁉︎」と意味が分かりませんでした。


詳しく聞いてみたら母曰く「誰にだって二面性があるから私の頭の中に複数人の人格達がいるのが理解出来ない」との事。そして「二面性があるのが病気になるとは思えない」らしい。


他の人格達は二面性ではないんだが⁉︎

そもそも頭の中に複数人の人格達がいる事自体が病気なんだよ⁉︎


どうやら母は誤解しているようです。以前書いた「相手によって態度が変わると思われてしまう」というのが母が言う「誰にでも二面性がある」という事とらしいのです。


はて?私は母に多重人格障害を抱えてからすぐに説明したよね?主治医だって説明したよね?なのに何故そんな誤解をしているの?


多重人格障害について説明する事は難しい事です。

何故なら頭の中に何人もの他の人格達が存在する事がどんなものか相手に想像出来ないからです。


そして何より人格達の事を説明する私自身がどう説明すれば良いのか難しすぎるからです。下手な事を言えばますます誤解を生みます。


かと言って詳しく説明しても理解されにくい…。


専門用語を使えばますます誤解されるか意味が伝わらない。


誤解している母にどう説明するべきか悩みます。


頭の中に自分じゃない他の人格達がたくさんいる。


これで分かってもらえるならどんなに良いか…。





















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