シロクロWonder

@sea-son

第1話 忘れ物

「ジリリリッ!

ッんだよ。もうこんな時間かよォ」

アツヤの朝はアラームの音で始まる。朝早くから夜遅くまで仕事。帰ってくる頃にはもうクタクタでそのままソファーで寝る、なんて事が社会人になってから当たり前になって来ていた。

「大人はもっと自由で楽しいんじゃないのかよッ!」

口がそう動いてしまっていた。それと同時に子供の頃の方が楽しくてキラキラしていたなと感傷に浸っていた。

だけどもう学生の時の記憶なんてほぼ無く部活でずっとバレーをしていたという位しか記憶に残っていなかった。

「そうだ。昔の写真でも探してみるか」

今日は準備が早く終わったので会社に行くまでに時間の余裕があった。

押し入れから出てきたのは中学校の時の写真だ。この写真の裏にメモ的な感じで「県総体 朝 最終日」と書かれているので県総体の日の朝撮っているものだろう。そこには共にバレーをしてきた仲間の顔がたくさんあった。

少しづつ中学校の思い出が蘇ってきたその時辺りが真っ白になった、、、


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