第15話 先生たち①

今回から先生たちサイドのお話です。



sideケイン


今日はアランの息子が来る。


びっくりしたぞ!1ヶ月前に突然アランから連絡が来て、息子の剣術を見て欲しいって…。


最高すぎるだろ!!学園の時のお前の息子は俺が教えるっていう約束覚えていてくれたのか!!(アランは覚えておらずたまたまである)


アランとは学園の時に出会ってからの親友だ。あっちは大貴族でこっちは平民だったからほんとは友達にすらなれないはずだったんだが…なんだかんだ仲良くなって学園では一緒に過ごした。


学園を卒業するとアランは貴族として頑張っていた。俺は王都で冒険者をしていた。たまにあいつから呑みの誘いが来るくらいだったな!


そして3年前子供が生まれたと連絡が来た。子供に会うために仕事を急ピッチで終わらせてるから呑みには当分行けないんだとよ。まあ仕方ないよな!


そして1ヶ月前急に呼ばれて、ここに来たって訳よ。あいつの息子か〜どんなやつなんだろうな〜楽しみだな〜。


もしかしたらまだ3歳だしすぐ逃げ出しちまうかもな。まあその時に考えよう!


お!来たな!あのちっちゃい子か!イケメンって言うより今のとこ美人って感じの見た目だな!


そんなことを考えてるとアランが声をかける。


「シュウ、おはよう」

「パパ、おはようございます」

「おお!シュウはもう挨拶を敬語でするんだな!すごいな!」


俺は素直に驚いた。俺がこんな歳の時は敬語なんて知りもしなかったからな!


「すごいだろう!なんてったってうちのシュウだからな!」


んん?なんかアランの目が怖いんだが?なんか踏んじゃいけないスイッチを踏んでしまった気がするな。アランの前で息子の話をすると長くなりそう。覚えておこう。


「シュウ、こいつはケイン・ウォード。シュウの剣術と身体作りを教えてくれる先生だよ。」

「ケイン・ウォードだ!ビシバシ行くから頑張っていこうな!」

「ケイン先生よろしくお願いします」


これはさすがに俺でもわかる。なんか嫌だったらしい。何が嫌だったんだ?おっきい声で挨拶しただけだぞ?


「じゃあ今日はストレッチをしっかりしてからランニングに行くぞ!」


あからさまに嫌な顔したな!もしかしたらこれは動くのが好きじゃないタイプか?まあ関係ないな。今日でどのくらい動けるかちゃんと観察するしな!



すごい!!

シュウは最後までついてきたぞ!!10歳でも全員はついて来れないような訓練だったはずだが最後までやりきったんだ!!


これは…鍛えがいがありそう!!明日からが楽しみで仕方ないな!!


俺の弟子として頑張ってもらおう!許可は取ってないけどな!!




その後俺はシュウの頑張りをアランに話し、アランの息子自慢が始まり、今日覚えておこうと思っていたアレを忘れてたことを痛感した。





今作を読んで頂きありがとうございます!!作者の大洋の塔です。

誤字脱字等ありましたらすみません!

少しでも楽しんで頂けたら嬉しいです!!

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