完結おめでとう御座います。
幼馴染を寝取られた主人公が、自分の手は汚さずに、相手が勝手に自滅していく様を眺めるという、タイトルそのままの一作です。裏切りの瞬間がドローン配信に丸ごと映っていたという導入の掴みは見事で、「歌い手(笑)」の小物ぶりと、サブタイトルから悪ノリ全開のネットスラング満載の語りがテンポよく、ざまぁ物としての爽快感は十分です。恨みに囚われず新しい友人たちとの日常を選ぶ主人公にも好感が持てました。
辛口を言えば、後半は転落がエスカレートし、事件の重さがギャグの軽さを上回る場面があります。笑えるラインを越えて後味の苦さが残るので、好みは分かれそうです。また主人公は「眺める側」に徹するため、本人の成長や見せ場を求めると物足りないかもしれません。
毒の強い笑いが平気な人なら一気読みできる快作です。