第22話 復活のしおたん【まさお視点】
長い勾留生活が終わったが、ママが居なくなっていた。
俺自身もこうして自由にはなったが弁護士があれこれ動いていたりするらしく、クソ警察から解放されたっていうのに弁護士は
「大人しくしていてください、まだいくつも訴訟が控えているんです何もしないでいてください」
と念を押された。適当に話半分でききつつ、しおたんのこの俺が何でそんなご配慮なんていなきゃいけないんだバカがよ、死ねよクソ弁護士と内心イライラした。……そして家に帰ると親父に殴り倒された。
「お前という奴はどれだけクズなんだ!
お前は犯罪のデパートか、お前がおこした犯罪のせいでうちの会社の違法行為が明るみに出てもうずっとワイドショーのおもちゃだ!銀行には融資を断られた、このままでは倒産してしまう!」
「父さんが倒産?なんちゃってウププププ」
場を和ませるために冗談を言おうとしたら張り倒されてボコボコに蹴られた。痛い、訴えてやる!!と思ったが庇ってくれるママはもういない。離婚したとか言われたけどママに見捨てられるクソ親父ゴミすぎるざまぁ!!
「ちなみにあいつは親権を放棄するそうだ。お前はいらんそうだぞ」
苦虫を噛み潰したように呻くゴミ親父。はぁ?!え?マジで?何、今そんな事になってんの?俺……もしかしてママに捨てられたの??
「嘘だ!ママが俺を棄てるわけがない!!」
「現実をみろまさお。このままだとこの家も売りに出さねばならないし会社もどうなるかわからん。なんとか立て直しとお前が起こした不始末の対応をするべく弁護士と話をしているからお前は何もせずじっとしていろ。そしてこの問題が片付いたら親子の縁を切るから出ていけ」
なんかとんでもないことを言いだしてるクソ親父。ふざけんな子供を養うのは親のやくめだろうが!!っていうか放り出されたら俺はどうやって暮らせばいいんだよこのハゲ!!!
親父が色々と難しいことを言っていたがそんなの俺には関係ないんだぜ。それよりずっと禁欲生活が続いていたのでとりあえずヤってすっきりしたい。
本当に家を放り出されたら転がり込む先を確保しておかないといけないしな!!
……だが、俺のセフレコレクションには悉くにブロック着拒されていたり、連絡が繋がったメスからは罵倒され、まさおと蔑まれるばかり。
なんでだよ。俺はしおたんだぞ!!完璧で究極な歌い手のしおたんなんだぞ?!!
それから検索すると、そぉい!と投げ捨てられる俺を使ったクソコラ画像や動画がネットミームとしてバズっていた。完全にネットのおもちゃにされてるし、勾留されてるうちにまさおがネットミームの一大ジャンルになってるなんだよこれぇ!!!!!?
このせいで俺はセフレに馬鹿にされたりしてるのか、くそ全員裁判で訴えたら有罪じゃねぇの??
何よりまさおまさおと見下されるのが我慢できず、ストレス発散に女を抱くべく夜の街をウロウロしてナンパしたが、どいつもこいつも俺の顔を見ると「うわっ、まさお」「近寄らないでまさお通報するわよ」などと、性犯罪者をみるような目で俺を視やがる。何で俺が犯罪者のような扱いをうけるんだ?!誰が性犯罪者だ、誰が。
……それもこれもあれだ、アシェルの幼馴染のクソガキが俺をハメやがったからだ。ハメていいのはおれの股間のしおたんだけだだってのによぉ、えぇ?思い出すだけでイライラして股間がムズムズしやがる。
そんな風に性欲を持て余していたら外人がカタコトの日本語で話しかけてきて、“凄く元気になれる魔法のお薬”を格安で売ってくれた。なんだ、親切な奴もいるんだなと感心する。
そうして買ったそのお薬を飲むと気分が高揚し多幸感と絶頂が止まらなかった。やめられない、止まらねぇ、これは……!!
「……おハーブですわなんだぜっ!」
テーレッテレー!やはり俺はしおたんなんだ!!ヒャッホウ!!どいつもこいつも俺の股間に跪きやがれ!!そう思いながらふと、アシェルにはまだ声をかけていなかったのを思い出してメッセージをしたら電話が返ってきた。
へへっ、なんだやっぱり俺のしおたんが恋しくなってたんだな、よしよしたっぷり可愛がってやるぜと思っていたところでアシェルが思い出したように語り始めた。
「そういえばしおたんをハメた私の幼馴染が可愛い女の子を2人侍らせてるんだけど、知ってる?」
――――ハァ?なんだそれ。そんなの許されるわけねーだろうが!!
この俺が留置場にブチ込まれて散々にまさお扱いされてるのに、俺はヤる女がいなくて困ってるってのに……あの童貞小僧は女を侍らせてやりたい放題だと?ゆるせねえ、そんなの神が許しても俺の股間が許さねえぜ。
「何ィ?詳しく聞かせろやアシェルゥ」
話を聞くとアシェルもあの後ゴミ幼馴染にハメられてアシェルノガワを奪われた挙句に学校を転校させられたり散々な目にあってるようだ。
他の男に処女捧げて二股されてたぐらいで幼馴染をそんな目に合わせるとかどんだけ器がちっちゃいんだよ―――たっくんよぉ。
しかもそんなクソガキが美少女2人とイチャついてるとかそんなの人誅確定っしょ。これは正当な復讐だから俺が正しいし、なんならたっくんが有罪になるまであるな、間違いない。俺は詳しいんだ!
追加のおハーブをキメながらアシェルの送ってきた2人の画像―――胸はないが飛び切りの美少女と、本当に高校生かと思う位の爆乳ちゃんに股間がエレクチオンしてやる気に満ち溢れる。
「まさ……しおたん、私はあの2人からたっくんを取り戻したい。私は慈悲の心でたっくんを許してあげようと思うの」
「へぇ、そいつぁ聖女様みたいじゃねぇか。……なるほどな、そのためにはこの2人のメスが邪魔ってことだな。いいぜ、ノってやるぜその話」
お互いに利がある提案だったのでアシェルに協力することにする。
レンやキララを含めた俺のセフレコレクションは失われたが、俺はしおたんなんだし、また新しくセフレを作ればいい。この2人―――草鹿ちゃんと朝倉ちゃんはその手始めだ。アシェルが提案する計画の話を電話で聞きつつ、俺はこの2人をぶち犯す想像に胸を躍らせる。
「犯ぁってやるぜ!!」
下半身の野生を滾らせつつ、俺はさらに追加のおハーブを口に放り込んだ。あぁ、決行が待ち遠しいぜ……!!
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