第7話
はぁ。もう昼休みも終わりか。のろのろと肩を丸めて自席に向かう。
今日は―これだけやればいいか。課題はあとA4一枚分。
こんなもの午前中に終わらせればよかったのに。
めんどくさい、めんどくさいと呟きながら報告書をまとめていく。
最後のページなんて出典とあいさつだけなんだから省略してしまいたいんだが。
と心の中で悪態をつきながらも着実に報告書の白紙は埋まってゆく。
というかこの会社のVPN古すぎないか。こんなの数分でクラックできるぞ。
関数はコピペばっかだし。よく動くなこのシステムは…と感心する。
これ、絶対機密漏れてるだろ。まぁ面倒事は嫌いなので黙っておくか。
俺は何もやってないわけだし。そういえばススキノの首切断事件、
北海道警察が首切断動画のデータ持ってるわけだし
クラッキングすれば動画ゲットできるか。でもいらねぇかな。
どうせそのうち漏れるでしょうしね。既製品で我慢我慢、と。
あそこの家はどうにも面白かったな。お風呂に首を飾る神経がわからんし。
せめて冷蔵庫に飾っとけってか。腐ったらウジ虫わくだろうが。
あ、でも北海道は寒いからウジなんか湧かないか。
そんなことを考えているうちに報告書は出来上がった。
あとはこれをメールで送信—すればいい訳だが、そうすると新しい仕事を
押し付けられる気がするな。じゃあネットサーフィンでもして時間つぶすか。
で、定時ギリギリに提出してそのまま五時から男やね。
といっても意味のない社内コミュニティは出来る限り作らない。
めんどくさいし、お金勿体ないし。ちょこっと寂しいだけだし。
じゃあyahooでも見るか。y a h o o、と。これでエンターキー押して…
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