あとがき、それに付随したアルファ
是生両儀を読んでいただき、ありがとうございます。
これにて一時、終了となります。
続きの構想は、一応ありまして……
最後、遠野を訪れた二人がその足で蝦夷に向かうという物語になります。話の中で蝦夷地は、囚人の送り先という設定となっていたのですが、その地にある重罪犯を投獄している刑務所と数日前から連絡が取れておらず、この話の犯人の護送ができないという話に端を発し、嘘つき村のような話を展開するという……そんな構想だけが脳内にあります。
さて、この『是生両儀~人之怪∼』は、最後とある人物の名前が実は■■■(一応
伏字にします。漢字なら三文字。カタカナにすれば小さな文字を含めて4文字です)であったという話で幕を閉じます。
この名前というものに、私は興味を惹かれる人間でして(照)
難読稀姓辞典というのを大切に持っています。
珍しい苗字がまとめられた辞典です。
これが本当に面白くて――という話は置いておいて、
名前です。
タイトルも名前であれば、ペンネームもまた名前です。
本名も名前であり、陰陽師は名前で縛るなんて話もありますよね。
その名前を背負って、私たちは生きているのです。
そんな名前の話で好きな話がありまして……この物語の冒頭、ご挨拶にて夢枕獏先生の『陰陽師』へのオマージュがあると言っておりましたが、それこそが物語のセリフの中にある「月を与える話」でありまして
月を君に与える、あの月は君のものだ――そんな言葉で、空の月でさえも誰かに与えることができるという話であります。
私は、これが本当に大好きで完全な引用ではありませんが、オマージュとして、少し違った言い回しで中に登場させております。また、どこかに出かける時に、「行こう」「行こう」というのも、ちょっとしたオマージュですね。
そんなこんなの今作、是にて完結です。
かなりへんてこな話で、物語のキメラを目指して生み出しました。
最後まで読んでくださるとさいわいです
では、次回のお話で再びお会いできることを願って
亜夷舞モコでございました。
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