17thGIRLS

Re:Aris

第1話 17thGIRLS

全ては異型(イクリプス)が世界の日常を大きく変えた。異型が出現した二年後。異能力開発が進み異型を倒す手段が出来た事が大きくなるも、人間同士で戦ったり、組織を作る者も居たり、異能力の使い方に大きく分けられた。異能力者が増え続けたその数十年後。異型を倒したり、ライバル同士で戦ったりするものが増えたりしている。


その中で大きくなった組織が存在する。それは謎に包まれた17thGIRLSと黒魔術師部隊。この勢力が戦争を引き起こそうとしてるのでは?と都市伝説として語られているが...謎のままである。


一方であるグループで異型と戦っている少年、高木遥斗はある日商店街を歩いていた。


「今日はこんなもんかな...食費でバイト代持ってかれるのキツイなぁ...家賃光熱費や電気代は学園やら戦績によってはグループで何とかなってるけど...」


遥斗の異能力の火力はかなり高く、グループ内で上位格の存在。異型と戦って資金を稼いでいる。


「異型の種類によったら莫大資金になるし頑張るかね」


と一人で呟きながら歩いていると、背後から突然殴られ、遥斗は意識を失う。


微かに聞こえる声。重く拘束された鎖。そして遥斗をじっと見つめる少女、ローナ・リフレイン(17) 組織ナンバー XII


17thガールズの上位格で戦績は良く皆のお姉さん的な存在。服装は白い白衣の下に星柄の水着を着用している。怒らせると怖く覚醒すれば誰も止められないとか...


「やっぱり強く殴りすぎたかな?」


「そりゃそうだよローナ姉さん〜」


ローナの背後から幼い声と共に現れた少女、マリン・サーシャ(18) 組織ナンバー XVI


17thガールズのカリンと同期生で異能力の火力はニーナには劣らないが実力、戦略はかなりの実力者。身長が低いが素早さが売り。接近戦がかなり得意。服装はごく普通の半袖とミニスカート。彼女は背が低く声が幼い事がコンプレックスだとか


マリンは遥斗の所に近づき、お腹を思いっきり殴る。その衝撃で朦朧としていた意識がはっきりとする遥斗。


「がハッ!!はぁ、はぁ....」


意識が戻り始めた遥斗は辺りを見渡す。


「おっはよう〜っと言ってももう夕方か?まぁそんな事は置いといて。率直に言うね。あんたとあたし達の力を融合させて欲しいの。そして、共に黒魔術部隊を殲滅作戦に協力して欲しい。」


率直過ぎて訳が分からない遥斗はローナに問いかける。


「何で俺なんだよ、こんな事して俺が素直に"はい、喜んで"と言うって思うかよ!」


ガシャりと重たい鎖の音が響き渡る。


「まぁそうだよね。どうすれば素直になるかなあ〜」


「じゃあさ、解いてあげれば?私は暴力的な解決は反対したはずだけど?」


とクールで低音ボイスが特徴の女性、カリン・ローズ(24) 組織ナンバー XVII


17thガールズの古参勢。実力はナンバーIと変わらないが、カリンはXVIIという数字を好んでいる為順位は変わらないままである。服装はほぼ着ていないとも同然。薄い長袖を羽織っていて、下着だけを履いているような露出狂。彼女はそんなに気にしていないとか...


「カリン...でもでも!彼はグループで異型を結構倒していて、一般兵だよ?」


「だとしても、私はこのやり方に満足しない。」


そう言って簡単に拘束していた遥斗を解放する。

少し痛みがあるのか腕をさする遥斗はローナを睨みながら問いかける。


「所で何で俺の力が必須何だよ。噂じゃ黒魔術部隊と対立して戦争を引き起こそうとしてる組織がよ。」


「それは、奴らはアンタらの異能力とその血。そして人事吸収させて、力を倍増させてるからよ。」


ローズは黒魔術師部隊の目的を話した。遥斗はローズの顔を見て言った。


「....何で俺は拘束されたんだよ。俺の所属するグループの事を知ってんなら、アポ取って俺に協力してくれってんなら、話は分かるけどよ...こんなやり方じゃ俺は協力出来ねぇよ」


「やっぱり本筋じゃ行かないかぁ〜」


「ローナ、どうすんのさ?このままじゃ...」


「ねぇ、遥斗君。拘束した事とかは謝る!けど許してくれなんて言わない!だから...その」


「じれってぇな!どうしてもってんなら協力する。けど裏切るような真似をされたら、こちらとで手段を選ばなければならないからな」


「じゃ!」


「ただ、今日は帰らせてもらう。仕事もまだ残ってるんでね。」


遥斗が帰ろうとするとマリンは遥斗を止めるようにして前に出る。


「マリン!」


「何のつもりだ?」


「....っ」


遥斗の威圧感に負けてしまったのかその場に座り込むマリン。


「こっちは時間が無いんだ。それに買い出ししてた物が無くなるわ。散々な日だよ。」


そして遥斗はその場から消えるように去っていく。


その後ローナはマリンの所へ駆け寄り、肩を寄せ立ち上がる。


「何も出来なかったよ、ローナ姉さん...」


「ううん。ただあたし達がやり過ぎただけ。次は...ってカリン?」


「次は無いと思うよ。だって、アンタらに拘束れて、殴られて彼にとって散々な目に合わされたんだからね。」


二人を睨みつけるカリンはその場を離れた。静かな場所に二人だけになったのだった....


夜。遥斗は住宅街を歩いていると、カリンが姿を見せる。


「あんたは確か...」


「カリン・ローズ。どっちでも好きな呼びで構わないわ。」


「何の用だ?まぁ夜は予定ねぇから別に構わんけど」


二人は静かな住宅街を歩く。


「申し訳ないことしたわね。」


「...別に。」


「協力はしてくれるのかしら?」


「言ったろ。協力はするって。だがあのやり方で協力してくれって言ったらしないだけ。」


「なるほどね。じゃ。次会う時は正規のやり方で貴方にお願いするわ。」


そう言い残しその場から消える。


「嵐の様なやつだな...」


突然背後から襲われた遥斗。突然17thGIRLSに協力を迫られたりと散々な一日を迎えた遥斗。しかし黒魔術部隊の謎は闇に包まれたままである。



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