第6話

魔力遮断訓練では、みんなが軽く走れるようになり

おじいさまたちは帰って行った


執務室で父上と

「領民たちの訓練ようやく一段落つきました、あとは、年齢の高い人たちは希望者のみ、子供たちは年齢が上がってからですね」

「ようやく終わるか」

「家族みんなの強化も緩やかになってきたので、あとはルークに任せようかと思っています」

「ルークにすべてを投げるのだな」

「そうともいいますね」

「では、兄さまたちの所へ行ってきます」

「カール次はなにをやる気だい?」

「兄さまたちに技を教えようかと」

「ほどほどにな」


執務室を出て、訓練所にいるロウクス兄さまの所へ

「ロウクス兄さま」

「何だいカール」

「新しい技覚えませんか?」

「新しい技かい、なにを教えてくれるんだい」

「兄さまは剣に魔法もできるので、魔法剣です」

「魔法剣?」

「武器に魔法をまとわせて武器にその魔法効果を追加するのです」

「それ、難しくないかい」

「なれれば大丈夫です」

「なれればって、慣れるまでが大変そうだよ」

「最初ですから、やり方だけでも教えておきます、武器の周りに魔力をまとわせて、武器に魔力が馴染むように強化します、これは武器が壊れにくくなるように、馴染ませるのは身体強化を武器にする感じでいけます、あとは属性をドーンとやればいけます、武器を持たずに作れるようになってもいいですよ」


困った顔で

「うーん、ドーンって何?」

「ドーンはドーンです、ドーンとやればいいのです、

兄さまは属性は火となにがありましたっけ?」

「火と水だね」

「火と水・・、よし氷も覚えましょう」


ちょっと遠い目

「氷か・・、あると便利だろうなー」

「水ができるのですぐに終わるでしょう、まずは水を出してください」


掌の上に水の玉を出す

「わかった」

「水を感じながら目を閉じて、水の中に小さな粒が沢山動いてるを思い浮かべてくださいね」

「小さな粒が沢山ね」

「その小さな粒が動きを止めてくっついていくのを想像して」

「小さな粒がくっつく・・」

「どんどんくっつく」

「どんどんくっつく・・」


掌にあった水の玉がどんどんと冷たくなっていき

「つめたっ」


慌てて目を開け魔法を解除する兄さま

パチャ


「ああ、あと少しだったのに」

「え・・、あ、なに?」

「もう少しで氷になるとこだったんです」

「そうなのか」

「あとは兄さま、頑張ってください」


ロウクス兄さまはあとは頑張ってもらうとして、次はカイオス兄貴の番だ


部屋で休んでいた兄貴に

「カイオス兄貴」

「なんだ、カール戦争か」

「戦争なんてないよ」

「冗談だ、で、何か用か?」

「新しい技いる?」

「いる、どんなのだ?」

「重力魔法です、これは下手をすると世界を壊します、もちろん、カイオス兄貴も世界の指名手配犯です」


顔が引きつりながら

「そんなもの、俺に教えようとするな」

「やらなければいいだけの話です、相手の体制を崩すのにいいですよ?、それに、なれれば空も飛べます」


窓の外の空を見ながら

「空か・・・、いや違う、指名手配か・・・、カール教えてくれ」


つぶやきに驚き

「え、指名手配になるため・・」

「ちがうわ」

「わかってます、冗談ですよ、では、重力魔法は、この大地にある、物を引っ張る不思議な力を魔力を使って再現したものです、物を上に投げても必ず下に落ちてきますよね、これを、魔力で再現して殴る拳に相手の体を落とすようにできれば、逃げられずに必ず当たります、逆に相手の攻撃を自分の反対側に落とすことができればよけられます、大地に相手を落としても行けます、さらに、この大地の反対に自分を空に落とせば飛べます、危険なのは、ただ一点に集中して落とすこと、黒い点ができ始めたら危険です、魔力を解除するか、反対に落とすかです、大きくなり始めたら周りの物がすべて飲み込まれて、もれなく、指名手配犯です、気を付けてくださいね」


髪をかき乱しながら

「ああー、難しすぎるぞ、とりあえず、一点に集中ってのがダメだな」

「では、頑張ってくださいね、たまには見に来るので」


次は、シャントット姉さまだ部屋に行ってみよう


「シャントット姉さまー」

「カー君どうしたの?」

「新しい技いりますか?」

「カー君が教えてくれるものならいるわ」

「そうですか」


部屋にメルさんが来て


「ご飯の準備ができましたので、呼びにまいりました」

「姉さま、ご飯だって、教えるのは明日だね」


ちょっと涙目で

「クッ、ご飯め・・・」


次の日の朝


僕は飛び起き

「はっ」


飛びかかってくる黒い影を捕まえ投げ返す

「プギャ」


黒い影クロウはそのまま張り付く

「姉さま、早く来ても、教えるのはお昼からです」


落ち込み、そのまま出ていく

「ごはん・・・」


昼になり姉さんを探して部屋に

「あ、カー君」

「姉さま、お勉強の時間です」

「え、お勉強?、技を教えてくれるんじゃないの?」

「技もお勉強ですよ、そんなわけで、姉さまに教えるのは覚醒です」

「かくせい?」

「眠る力、魔力暴走を自分の力で制御し操る」

「魔力暴走って危ないんじゃないの?」

「制御できなければ周りが吹き飛ぶだけですよ、あ、そのあとは魔力無くなって倒れる」

「何をさせようとするのよ」

「覚醒を覚えるためですよ、何も考えずに魔力を全開で放出すれば限界以上が出て暴走を、怒りのままにやれば吹き飛ぶか、無差別に破壊する狂戦士の完成、狂戦士姉さまの完成です」

「私を、狂戦士にしようとしない」

「頑張って制御して覚醒を覚えてください、家の中でやったらダメですよ、周りに誰もいないところで、遠くからか見守ってくれる人もつけてね」

「わかったわ、とりあえずやってみるわ」

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