第4話

やってきました、訓練所、今日の天気は曇ってる


訓練所は100メル四方で人数も少ないから十分広い

 距離単位 1センメル

      1メル   < 100センメル

      1キロメル < 1000メル


訓練していた兵士長ルークがこちらへやってきて

「皆様お揃いでどうかしましたか?」

「これから皆で、訓練をしていこうと思ってな」

「父様、みんなで剣の訓練ですか?」


ロウクス・ヴィクテス 9歳 オレンジの髪で、母上寄りのかわいい顔、僕の兄さまで、長男です


「ロウクス違うぞ、今日から家族強化訓練だ、私たちも時間があるときにやることにする、今日は訓練最初だから全員参加だ」

「家族強化訓練ですか」

「何をやるんです、兄上」


カイオス・ヴィクテス 8歳 水色の髪でちょっといかつい顔、父上の弟、おじいさまの子供になります、そして、シャントット姉さまの双子の弟です


「何をやるかは、カールが答えてくれる」

「兄上やルークが教えるんじゃなく?」

「そうだ」

「えーっと、僕の技能が育成系だったから、みんなで一緒に強くなろうと、父上に許可をもらいました」

「そういうことだから、みんなで強化訓練だ」


兵士長ルークの背中に登りながら

「なぜ背中に乗るんです?」

「いいからみんなを呼んで」

「おーい、全員集合・・・、よし集まったな、何も聞かずに、今日からカール様がしばらく教官だ、それから、ご当主の皆様方も一緒に訓練だ」

「「「はい?」」」

「だから何も聞くな、わかったな」

「「「はっ」」」


兵士長ルークの背中に乗っているカールが気になるみんな

「では、最初に基礎の体力作りのために、それと鬼教官を作るために、訓練所を走ります、固まって走らなくてもいいので、ひたすら走ってください」


小さな手が上がる、妹も来ていたようだ

「はい、はーい、わたしもはしる」


キャロル・ヴィクテス 3歳 オレンジの髪で、母上譲りのかわいい妹、長女になる


「キャロル、無理しなくていいからね、僕のように背中に乗ればいいよ」

「乗るか?キャロル」

「いや、はしる」

落ち込むおじいさま


「疲れたら、休むんだよ」

「はーい」


みんなのほうを見て

「では、走りましょう」


1週目を走っていると兵士の視線がチラチラと母上の揺れる胸に行っているのを見たので


「母上、女性陣は、後ろのほうで走ってください」

それで母上は顔を赤くする

父上はそれを聞きちょっと怒った声で

「減給か、それとも打ち首か、さあ、どちらか選べ」


兵士たちは青ざめ

「「「ひぃー、ごめんなさい、減給でお願いします」」」


兵士長ルークは怒り

「お前たち何やっている、全員先頭を走れー、遅れたら殴る」

「「「はいっー」」」


2週目を走り、やっぱり最初に走れなくキャロル

「もう、はしれない」

「キャロル、疲れたなら休んでなさい」


キャロルが休み1週走ると、休んで見ているいやになったのか

「おじいさまー、せなかに乗せてー」

「おー、キャロル乗りなさい」

乗せて走り始める、背に乗せられはしゃぐキャロル

「はしれー、はしれー」


5週、6週と走ると、兄さま、姉さまが離脱しはじめ

「も、う、だめ、・・」

「もう無理・・」

僕はもちろん元気なので

「ほらほらどうした、気合いが足らないぞー」


真似をしてキャロルも

「どうしたー、きあいがたらないぞー」


10週目になってくると兵士たちも疲れが見え始め

「お前たち、足が遅くなってるぞ」


おじいさまの背中でぐったりと

「キャロ、もうやすむ・・」

「おお、わかった」


休ませに連れていくおじさま

休みながら見ている、兄さまと姉さま

「くぅー、僕たちは全然だめだな」


こぶしを握り力強く

「ロウクス兄さま、カイオス、私たちはこれからよ」

「そうだぜ、ロウクス兄」


15週目になり兵士たちが走れなくなってくる

「もうこれで無理かな、これで走るのは終わりで」


疲れ果てた顔で終わりを告げるルーク

「よし、これで終了だ」


倒れる兵士たち

「「「もう、走るの無理」」」


父上たちも座り込み

「「つ、疲れた」」

「ここまで、体力が落ちているとは思わなかった」


唯一おじいさまだけ立っていた

「みんな、まだまだじゃの」


手を上げながら

「はーい、次は、魔力操作をやります」


兵士から

「自分の魔力を感知できません」

カイオス兄貴からも

「俺も感知できないぞ」


ちょっと考えて

「では、感知できる人とできない人で分けましょう」


カイオス兄貴とキャロル、あとはほとんどの兵士ができないほうへ行き、それ以外はできるほうへ移動した

できない人のほうで

「みんな座って目をつぶり、心を落ち着けて、あせらずに探してください、生きている人は、誰もが持っているので必ず見つかります」


感知できる人のほうへ行き

「座って目をつぶり、魔力をグルグルと体の中をめぐらせてください、体外に漏れている魔力も漏れないように」

「魔力をまわすのはできるが、漏れないようにとは考えたことなかったな、それに難しそうだ」

「魔力感知がすごい人は、それで他人の居場所感知できるから・・、とりあえず、グルグルがんばれー」


しばらくしてから、キャロルから

「あ、みつけた」


みんなが、驚き叫ぶのでした

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