第3話
もう一度、僕の名前はカール、カール・ヴィクテス、貧乏子爵ヴィクテス家の次男で5歳になります、技能鑑定のときに前世の記憶が蘇り、それを父上たちに言ったら、受け入れてもらえてよかったです、問題があるとすれば、この技能どう使おう・・
メイドさんが来てカーテンを開ける
「おはようございます、カール坊ちゃま、・・・プッ」
すまし顔で挨拶をして僕の顔をみて噴き出す
「メル?、なぜ笑うんです」
「笑っていません、・・・プッ」
「やっぱり笑ってる」
そろそろ現れるかなーと思っていると
タッタッタ
バンッ
部屋に入ってくると同時に、あいさつして、顔を見てちょっと引き気味に
「カー君、おはよー・・・、なにその顔」
頭をひねり
「顔?」
「目が真っ赤で、まぶたがはれているよ」
クロウが目を隠すように、こっそり頭に乗ってくる
僕はごまかすように
「姉さま、ご飯です、ごはんにいきましょー」
「あ、まちなさーい」
当然、食堂に行くと顔のことでみんなに笑われました
食事が終わり、出ていこうとすると
「ああ、カールあとで部屋に来なさい」
何のようかわからず首を傾げて
「はい?」
父上のいる部屋に行ってみると父上たち4人がいた
「カール、聞きたい、何かやりたいことあるか?」
「えーっと・・・、笑わないでくださいね、記憶が蘇って、いろいろな不思議な世界のお話がありまして、戦って家族の誰かが亡くなったりするのが沢山有ったので、家族のみんなを負けないように強くする」
「強くするってできるのか?、それに不思議な世界って何だ?」
「僕の技能でできるようです、いろいろな人が考え想像して書いた本です、沢山の人が書いたり、読んだりできて、いろいろな物が沢山あった所なので」
考え込んで
「どんな物なのかは後で聞こうか」
「そのあとは、領地強化計画を・・」
扉からノックの音が聞こえて
「失礼します、街道にオオトカゲが現れたとのことです」
「なにっ、数はどれほどだ?」
「15から20程とのことです」
「ちょっと多いな、出る準備を頼む」
「わかりました」
装備の準備に部屋を出て行くメル
「我々も出よう」
「そうですね」
「行きましょう」
「お願いします」
両手を挙げて
「僕も行きます」
ちょっと怒った顔で
「危ないから、ダメだ」
負けずと
「でも、厳しいのでしょ?、だったら僕の技能で少しは指揮を上げられる、さっき言ったお話のようになるの嫌だし」
すごく困った顔で
「ぐっ、しかし、むーー・・、わかった、馬車で行くから中から出ないように」
「はい、わかりました」
屋敷の前にいる10人の兵士たちに
「先に行って、離れたところで待機しててくれ」
「はっ、わかりました」
「出発するぞ」
「「「おー」」」
装備と馬車の準備ができ
「行こうか」
兵士たちが待機しているところへ着き
「報告より多いな、だがやらねば・・・」
「まず、弓と魔法を打つ、そのあとは少ない場所から連携して攻撃しろ」
「「「はっ」」」
「気合い入れんとやばいの」
おばあさまは、後方で待機するようだ
「がんばってくださいね、大きなケガはしないように」
母上がどこからとなく大きなハンマーを出し
「久々にがんばらないと」
馬車の窓から見ていた僕は、大きく目を見開き驚いて
「えぇ、母上ハンマー?、えぇー」
驚いている間に、弓と魔法での攻撃が開始され、僕は慌てて指揮上げの応援を始める、ついでに育成系技能も全開で
「父上、母上、みんながんばれー」
応援によるみんなの能力が向上していく
「うお、何だこれ」
「むお、力があふれる」
「羽が生えたみたいに軽いわね」
「あら、これならいけるね」
「「「うおぉぉぉー」」」
みんなの変化に驚く
「やばい、やりすぎだったかも・・、でも、ケガしてもらうよりはましだ」
父上は剣で数体を相手に戦い、おじいさまは素手で殴り倒してる、おばあさまは先がとがった棒みたいなので的確に急所攻撃してるな、母上もやばい、ハンマーで頭をつぶしまくってるし・・、うん、見なかったことにしよう、みんな、大きなケガなく倒せそうだから良しとしよう
「よし、何とか倒せたな」
「ケガしたものは、私が治すよ」
「おねがいします、母様」
「ケガしたものは並べ」
ケガした兵士を治療していくおばあさま
「カール、お前のおかげで、みんな小さなケガだけですんだよ」
「みんな、無事でよかったです」
父上が兵士に向かって
「ケガの治ったものから、魔力石を回収し、持てる分だけ解体、あとは集めて燃やせ」
「「「はっ」」」
父上のそばに行き小さな声で
「父上、アイテムボックスがあるので、すべて持っていけます」
すごい勢いで振り向く
「はぁっ?・・・」
「父上?」
はっとして、また考え込み
「ああ、いや、だが、しかし・・、半分でも多いが・・、捨てるには惜しいし・・、よし、カール、半分ほど回収してくれ、それで限界という風にしてくれ、半分でも容量が多すぎるんだ、普通の者はこのオオトカゲが10匹も入ればいいほうなんだ」
「そうなのですね、わかりました」
もう一度みんなに向かい
「これから見るのは口外禁止だ、カールやってくれ」
「はい」
トカゲに近づき、アイテムボックスに回収していく、半分ほど回収したところで
額の汗を拭くしぐさをし、片手を上げ
「ふう、これ以上入りません」
みんなが驚いた顔で固まっていた
「ほら、どうした、作業を再開しろ」
作業を再開した兵士たち
「あれ見ても信じられないのに、話して信じる奴いるか?」
「だよな、信じられん」
その話が聞こえた、おじいさまが
「貴族にはな、信じられんものでもいろいろと捻じ曲げて信じる馬鹿がいるからのう」
兵士がギョッとした顔で
「貴族の方が言ってはダメでしょう」
「おぬしたちは知らんかもしれんが、裏のほうはドロドロだぞ、住民を家畜と思ってるやつとかが一番わかりやすいかの?」
ものすごく嫌な顔で
「うわぁ、関わりあいたくないですね」
緩い顔からクワッとした顔で
「家は、緩いからの、今度から厳しくいくかのう」
泣きそうな顔でお願いする
「おねがいします、やめてください」
解体と持てなかったオオトカゲを燃やし、家に帰る
屋敷の裏にある訓練所へ行き
「カール、回収したのをここへ出してくれ」
回収したのを出す
「はーい」
兵士長に向かって
「解体して、売ってきてくれ」
「わかりました」
屋敷の中へ入ったら、姉さまがいて
「カー君だけずるい」
「ずるいって、危ないですし、僕の技能の力が必要だったから」
「私も、魔法は打てるよ」
「魔法の威力のほうは?」
「まだすこし・・、でも、カー君のほうこそ覚えたばかりじゃない」
「同じ力の人どうしが戦い、わずかの力の差が出来負けたりするように、今回の戦いは相手が多く不利な状態でした、僕の技能でみんなを強くでき何とか少ないケガだけで勝てたのです、もし、僕が行っていなかった場合、誰かが大けがか亡くなっていたかもしれません」
適当なごまかしで、納得するかわからないけど
泣きそうな顔で、うーうー唸りながら部屋に戻る姉さま
父上たち4人が揃った部屋で
おじいさまが、こぶしを握り誰もいないほうに突き出し
「ウォルトよ、今朝よりもわずかだが、鋭くなったんじゃが気のせいかの?」
「いえ、父様、私もわずかですが感じます」
「私も、武器が軽く感じます」
「最後には治療が楽になった気がしたね」
「カールの技能か、なるべく表に出さずに隠すしかないかの」
「そうですね」
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