全身幹細胞人間
チョコガッパ 星野アイ様可愛すぎない?
第1話 瞑想からの幹細胞人間
学校に行って、帰ってきたらゲームをして、ちょっと時々エッチなこと考えて。
小6の波は、思春期入ったばかりの小学生となんら変わらない生活を送っていた。
友達とゲームして、宿題やって、一人エッチして、風呂入って、夕飯食べて寝る、
そんな平凡な日常の中で夕飯を食べているとき、テレビで瞑想について話している番組があった。
「いや、瞑想やるとほんっとに人生観変わりますよ?それにメンタルもだいぶ強くなりますからね?」
瞑想をすると人生観が変わり、メンタルも強くなる、波は瞑想をするだけで人生観が変わる理由がわからなかった
「お母さん、瞑想ってしたことある?」
「瞑想?したことあるわよ、もう経済的に苦しくなっちゃって瞑想すると心が楽になるっていうから、その時は心が楽になる~って言いながら段々と意識を呼吸に集中させていったの、そしたらプラシーボ効果の影響かもしれないけどなんか新鮮な気分になったの。私はそうなったって話だから、波がやってみてどうなるかとかは、わかんないよ?」
もし、本当に瞑想にそんな効果があるならばやってみて損はないと波は考えた。
「ご馳走様、お母さんご飯美味しかったよ」
波は食器を台所に運び洗って片付けると、足を急がせ自分の部屋に向かった。
部屋に入ると鍵をかけ、床にあぐらをかいた状態ですわり、手のひらを上向きの状態で膝の上に置き、ゆっくり深呼吸をしてから意識を呼吸に向けた。
スゥー...ハァー...
スゥー...ハァー...
スゥー...ハァー...
呼吸だけが頭の中で響いてる。
...と思った...
~自我たち~
「これなんか意味あるのかな?」
「この瞑想終わったら何する~?」
「プラシーボ効果ってなんだよ?」
「呼吸に集中したいから黙ってくれない?」
「呼吸に集中...」
「呼吸に集中とか考えてるお前もうるさいからね?黙ろうね!」
「もうこれ意味ないんじゃない?ないよ!」
「いやなんか意味あるって!」
「心が楽になる~とか言いながらやれば?」
「うっさいなあーー!?」
~ 現実 ~
「頭の中で何も考えないで無になるとか無理だろ!...そういえば無にするとか俺の偏見だけど...もしかして違うんじゃないか?」
スマホを手に取り波は瞑想についてCoogleで調べる。
「何も考えない..というよりは一つの事に集中する。大体の人は呼吸に集中してるのか....何もせず思考や感情で頭がいっぱいになる人は、何かに集中している人より頭のエネルギーを...15倍消費している...まじか」
何かに集中しなければこれだけ脳のエネルギーを無駄にすることを知った波は、何に集中すればよいか考えた。
呼吸に集中しようとすると波は呼吸の音だけに集中して、呼吸音が大きくなり、息が荒くなる。
そんな息が荒い状態を誰かに見られたら、頭おかしいやつ、もしくは、変なこと妄想している奴にしか見えない。
「もう自分の体の感覚に集中しまくって細胞を操れるくらいまで意識をむけるしかないか....ふっふっふ、このぐらい集中できないときっと人生観変わんないよな!!」
この時の波は瞑想に根拠もないが無限の可能性を感じていた。そして、人間を超えてやるとすでに頭のおかしい考えを持ってしまったのだ。ほんとはこんなこと考える奴ではない。しかしネット民の言葉により瞑想で
【この世の真理が理解できる】
という考えを持ってしまった。
「よし!やるぞおぉぉぉぉぉ!」
波は腕や足、指先の感覚を探った。
腕は何かざわざわとする感覚
足はドクドクと血液の流れる感覚
波はだんだん自分の体が今何をしているのか、何をしたいのかがわかってきた。
そして細胞を自分の意志で変異させようとした。
「自由自在に変異できる細胞.....多様性幹細胞...」
そのとき波の精神状態は雑念もなく、ただ自分の体のある一つ、
どこかの細胞に意識が移動していた。
現実ではありえない状態だった。
生物の域を超えたのか、あるいは原点に戻ったのか。
しかし、意識が移動するでは終わらなかった。
細胞全身の力をつかい、一つの細胞を幹細胞に変異させようと試みた。
人間の組織幹細胞を一か所に集めた。細胞同士は混ざり合い、
段々と一つの細胞に変化していった。
そこから、一瞬で細胞分裂を始めた。幹細胞の数はだんだんと増えていった。
この時の波から感じた体の感覚は、全身ザワザワとしていた
外から見たら体がどうなっているのかわからなかった。
足も腕も感覚がなくどこにあるのかさえ分からない状態だった。
「俺....何に...なれば..?...今なら...何にでも..俺の好きなようになれる」
人間という概念を捨てた。
「人間もいいけど、他の動物.....鳥とか、猫、犬....そういうのにもなってみたいな~飽きたらまた戻って、好きな奴になればいい....とりあえず...猫になってみるか」
そこから波の意識はだんだんとなくなっていった。
全身幹細胞人間 チョコガッパ 星野アイ様可愛すぎない? @tyokogappa
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。全身幹細胞人間の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます