マイノリティスピーカーに思うこと
どうにも最近、マイノリティサイドの声の大きさに顔を顰めてしまうことが増えた。
気持ちはわかるのだけれども。
私も寛容であれば、可能な限り理解を示したい。
だが、彼、彼女らが「私たちはこういう人間でこういう個性なんです」と主張をするのであれば、私もそれまた然り。
うまく着地することは難しいのではないだろうか。
相手の個性を認めずに否定すること、それは確かに褒められたものではない。
特定の個人を攻撃する文化はどうぞゴミ箱へ。何人も尊重される権利をもっている。
だが、理解を求めるために行われる、ある種行き過ぎた主張はあるべき姿なのだろうか、とも思う。
匿名SNSを用いて、遠くから石を投げてくる。
自身にそぐわない思想には最前列で覆面をして、中指を立てる。
次第に雪だるま式に広がる数の暴力。
個性と個性のぶつかり合い、ここへの答えはAIが導き出せる日が来るのだろうか。
人間は一方通行の生き物ではない。
誰にも双方向性があり、そのベクトルは多種多様である。
簡単に言えば、見る人や視点によって良くも悪くもなるということ。
皆一様に角はある。
真円の人はいないのである。絶対に誰かとぶつかってしまう。
極めて優れた人格者も真円ではない。無限に近い数の角を持つ、無限角形なのである。
マイノリティサイドも、そしてマジョリティサイドも相手に真円を求めすぎではなかろうか。
かくいう私も都合よく相手に真円を求めていることを思い知らされ、したっぱらあたりがきゅぅっとする感覚に襲われるのである。
戯言シリーズ 吉山田よしお @tokyo930226
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。戯言シリーズの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます