第12話

着替え終わって荷物をまとめているとドアが開いた。戻ってきた。が、旭川さんであった。


「はるさん、痩せたんですか?」


「え…いえ…」


じろじろと見られている。


「いつも服が合わないことが多いので。今はモデル少ないんで、また仕事に呼ばれるかと思います。念のため採寸しときましょうか?」


「いえ、準也じゅんやさんが事前に送ってるもので間違いないです…」


「準也ともしかして寝たんですか?」


「え…どういうことですか?」


「いやいや、気にしなくていいよ?あんなのはお遊びでちゃんとできてないだろうからね。今日着てたのもちょっと合ってないのもあったし、採寸し直さないと見栄えがね?」


メジャーをその辺の引き出しから引っ張り出す。…どうしよう…怖い。


すると、勢いよくドアが開いた。


「お待たせしました!はるさん!空港までこのバイトの足助さんが送ってくれます!」


餅月さんと足助さんだ。


「背が高くて目立だつし、しかもイケメン!安心です」


「じゃあはるさん、行きましょうか」


旭川さんはメジャーをその辺に転がした。

私は慌てて足助さんのもとへかけよる。


「あの私、ちょっとトイレに」


「ここで待っときますね」


その笑顔に、安心した。

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