第108話 彼との生活

「あっ間に合わない、のんびりしすぎたどうしよう」


「ケーキ屋さん?電話してみたらいいんじゃないかな?」


 彼は私の誕生日にお祝いしてくれるというのでワンホールで一ヶ月前からケーキ屋さんに予約で頼んでおいていた。しかもネーム入り。予定を詰め込め過ぎて、お店が閉まってしまうのに気が付かなかった。


「あとどのくらい?」


「40分くらいある。高速道路使えば間に合うかもしれない」


「一応お店に電話してみたら?」


 お店に確認の電話を入れる。


「今日中じゃないと生物ですので受け取れなく廃棄になるので、15分はお持ちします」


 ラッキーだった。車を飛ばしたら、高速を使ってお店に向かったら、20分でついた。


 無事受け取り、持ち帰って、アパートに彼を案内した。


 彼はお土産に名物の〇〇バナナと、沢山の缶詰めや、お茶やインスントコーヒーをもって来てくれた。


 積もる話しをしながら、あっと言う間に時間が過ぎていった。いろいろ予定も詰め込んでいたので、今日は早めに休んでもらった。


 2日目。今日は朝から私の免許書き換えに付き合ってもらった。朝早く出たので、コンビニでおにぎりやパンを買い込み、免許センターに行く。私はスピード違反をしてたので、講習があったけど、それをしばらく待ってもらった。一人で行くのに慣れていなかった私は彼に付き合ってもらって心強かった。


 無事終えた私は、早めに終わったのでそこから1時間30分かけて猫の石碑で有名な所に彼を見に連れて行った。グーグルマップで探して行ったのだけど、途中迷って人に聞きながらようやく近くまでたどり着いた。


 グーグルマップがまた鳥居の中まで続いていて、道があからさまに行けないくらい狭く、車1台通れるかどうかの道にでた。強引に突き進んだ。そしたら、その時かけていたCDが偶然にも、「痛い痛い、痛い、痛い、痛い、痛い痛い痛い」と歌いだした。


「えっこんな歌詞あったかな?」


「これ、ヤバいんじゃない?」


「うん、なんかわかんないけど、面白いから戻るね」


 という理由で、来た道で、広めの近くのお店の駐車場があったのを見てたのでそこに止めに引きかえした。


 駐車場に車を入れようとした瞬間、今度かけていたCDが「大丈夫、大丈夫、大丈夫、大丈夫、大丈夫」と歌い出した。


 偶然にしても気味が悪いと、彼が言って、いたので、面白かったけど、かけていたCDは封印する事にした。それから、歩いて石碑を探して歩き周り、道なき道を進んで行くと、川に飛び込んで、遊んでいる少年か、青年達がいた。


「元気だなぁ」


 その川の脇には『飛び込むな危険』の看板があった。ずっと見渡していると、くるくる1枚だけ回ってる葉っぱとか、木の上から、ボタってセミが落ちてきたり。蟻が列を作っていて、その先に猫の石碑があった。


 猫の石碑の上には、何故か鬼殺しにストローが刺さったのが、12、13個あった。


「うーん、写真撮っていいかな?」


「みわさん、これは…写真撮らない方がいいんじゃない?」


 私は後で知ったのだが、その時は鬼殺しはお供えものかと思ってた。(笑) 周りの皆からしたらそれはあきらかに、ストロー刺してあるんだから呑んだあとでしょだそうだ。








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