第95話 友達
「凄く歌上手いですね。いろんな歌聴いてみたいです」
みささんは、J-POPから、アニソン、ボカロ、キャラソンまで幅広く歌いこなせる人だった。しかもかなり声量があり、堂々とした歌い手だった。知らない曲でも楽しく聴いていられた。
私と尚文は、負けじと大きな声で頑張って、自分たちの得意な歌を歌い続けた。気づけばフリータイムとは言え3人で5時間は歌っていてかなり疲れていた。「そろそろお開きにしましょうか」と口を開いたのはみささんの方だった。
その時チラッとスマホゲームの話が出て盛り上がり、次回は自宅でゲームをして遊びましょうと約束をしてその日は、分かれた。なかなか尚文は、中に参戦出来ない形ではあったが、楽しめたようだった。
年末も近づいてきて、世の中がお休みになりかけてきた頃の事、一通のメールが届いた。
《こんにちは。アニメが好きでここ一年くらい、はまって観たりして、カラオケとかでよくアニソン歌ったり、コミケ行ったりしていました。良かったら、今度カラオケ行きませんか?年末にもなるので、お休みにもなるし会えればいいのですが》
《初めまして、喜んで。アニメ好きなんですね。私も最近良くみていて。なろう系とか、ラノベ系を観ています。アニソンしか歌えないんですけど、それでもよければ宜しくお願いします。因みに、友達も連れて行ってもいいですか?》
と尚文の事は友達と言う事にして、会うことにして約束をした。尚文にもその事を伝えて、当日を迎えた。
「初めまして、今日は宜しくお願いします」
「こちらこそ、宜しくお願いします」
身長180センチの、イケメンのスレンダーな好青年だった。年齢は40代と言っていた。かなりモテそうな出で立ちだったが、本人は、昔は出会いがあったけど、今は仕事一筋だと言っていた。私も誰かいい人がいれば紹介してあげたいと、お節介気質が湧き上がってしまっていた。
それは置いておいて。
カラオケは3人で凄く盛り上がり、歌う曲も知ってるのばかりで楽しかった。観てるアニメが同じだったのだ。それから、好きなアニメをオススメしたり、されたり聖地がここにあるから行ってみたいとか、そんな話で盛り上がった。コミケも春にあるから行きませんかと誘われた。終始楽しく時間が立つのが早く感じられた。
帰り際にも、尚文と彼はラインを交換して、友達になったみたいだった。いろいろ話せる間柄になれればいいなとひそかに、私はその時は期待していた。いろいろ他のオフ会にも誘ってくださいと彼にいわれていてこれから、1ヶ月おきに会う約束をした。
みささんと彼の名はこうたさん。はこれから少しだけお付き合いする事になる友達になったのだ。私は彼らに今でも感謝している。
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