第84話 下の階の住民は彼女の知り合い
あやのさんと尚文不在のアパートに買い出しが終わると歩きながら、一緒に歩いて向かった。片道40分の道中ではいろんな有力な話が聞けた。
「この間、尚文さんに呼ばれて住所始めて聞いて来ましたけど、びっくりしました。ここ私昔住んでいて、しかも宗教で今も、周って歩いてる地域なんで、庭のようなもんなんです」
「ここらへん知ってるの?前住んでたの近くなの?」
「知ってるも何も、2、3日前に尚文さんが住んでる下の階の住民宗教やってるんですけど、下の階に勉強会の為にお邪魔したばかりだし、そもそも尚文さんが住んでる部屋の前の住民も知ってますよ、大学生でした」
「それ、ホント?凄い偶然だね、前の尚文が住んでる部屋の前の大学生って何年前に出たの?今でも知り合いなの?」
「宗教を誘って知りあったんですけど、下の階の人と、トラブルおこして2年前に引っ越したんですよね。その大学生とはそれからの付き合いで、たまに相談のったり、呑んだりしてるんですよ」
「その人は何で、トラブルを下の階の人とおこしたの?」
「大学生が、宗教の事が良くわからないって言ってたんで、私が合同で下の階の人のお宅で勉強会しましょうって言って、一度開いたんです。でもその日終わってから、下の階の人が、お金が消えたって騒いで、その時警察呼ばれたんです」
「それから、どうなったの?あやのさんも取り調べうけたの?」
「私も、大学生も指紋警察に取られて、でも結局下の階の人の勘違いじゃないかってオチで終わったけど、それから下の階の住民は大学生の事をずっと疑ったていたらしいです」
「それは災難だったね」
「それから、大学生からずっと下の階の住民の事で悩んで、鬱になったって言って相談受けてて」
「今はその大学生は大丈夫なの?」
「今は社会人になってて、一ヶ月に一回のペースでは私は、会ってる感じです。まあ、なんとかやってるみたいですけど」
「そんな事があったんだね、それにしても下の階の人の事とも知り合いとはびっくりしたよ」
「そういう人ですから、何となく今回もトラブルがあったの分かるような気がしますよ」
そう聞いた私は、下の階の人が元住民を追い出した有力な情報を掴んだと思っていた。
あやのさんと話ていると、京介から電話が入った。
「今、不動産屋から連絡きて、何度も警察沙汰になっているから、このままだと出ていってもらわないと行けないって言われた。」
「えっー。そんな事ないよね?ほとんど住んでいないのに?敷金礼金と1か月と半ばの支払いは済んで契約してる事になってるけど、ここに、泊まったの尚文は2日だよ?どちらも警察呼ばれているよ」
「分かってる、でも相手がそう言ってるんだから仕方ないじゃないか。それで話し合いを設けるっ゙て言うんだ、◯◯日大丈夫か?」
私は今さっきあやのさんから聞いた話を、京介にも伝えた。
「はぁ?なんだそれ、じゃあその大学生の名前とか聞けないかな。出来たらもっと詳しく聞けるといいんだけどな」
「だよね、あやのさんもその会議に参加してもらえないか、ちょっと聞いてみる、有力な証人だね」
と言っていたのを隣で聞いていた、あやのさんはすべて理解して、すぐ参加の了承をしてくれた。
その時は、なんていい人なんだと思いながら、アパートの玄関を開けていた。
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