第33話 電話占い
占いは好きで、以前にも結婚して、尚文が生まれた当時、かなり散財していた事があった。
当時の話をすると、ポイント制で、現金にすると1回占うのに、1500円かかった。
1回事に、10円玉を用意してください。とか、◯◯と唱えて下さい。とか指示がでて、次に進むにはまた、1500円かかるシステムになっていた。
結局1つの願いの工程には、おおよそ早くても15回から20回は必要で、2万円から、3万円くらいかかるシステムになっていた。
これが、不思議な事にはまっていくとまわりでいろんな事がおきてくる。自宅に帰ると、テレビがリモコンも触ってないのに付いたり、テレビを観てる最中に急に消音という表示が出て音が消えたりした。
台所でラップ現象がおきたり、皿が1枚棚から地震でもないのに飛びだして、流しに落ちた。
当時飼ってたペットのカメが左右にアーチを描くように何かを何度も見ているとか。
京介の親戚の家にお線香をあげに行くと、私に向かって、「あらあら沢山いらっしゃって大変でしたね〜」などど70歳になるおばさんに言われる始末だった。
一体何を見たのだろうか。
占いをやると周りの人の態度が、明らかに変わり、対応が良くなっていくのが、面白かった。今思うとそれだけの為に、変な現象にも気にせず、よくもまあ、あれだけお金をかけたものだと自分でも呆れる。
そして、年月が過ぎ私はここに来て、また昔とは別の理由だが、占いに手をだしてしまっていた。
今度は電話占い。天使のエンジェル占いと言っていた。60分、1回話す事に12000円。藁にもすがる思いで、電話した。
今までの息子との経緯、引っ越し地獄、近隣トラブルの話をした。
引っ越しに関しては、周りに儲けようとしてる寺があったり、人だったりそういう邪の黒い念が付きまとい、呼ばれて影響されてるとの事。
息子に関しては、社会に対して怖がってるから、母である私が光をイメージして、包んでガードして下さいとの事。
あと、車に動物の霊がいくつも付いてると言われ、部屋には、座敷わらしがいるので、お菓子を置いて下さいと言われた。
部屋の四隅を柏で打って下さいとも言われ、鈴は魔除けだから持ち歩いて下さいと言われた。
そして、そんな事より、夫婦関係の指摘の方をされた。
私は京介とは離れてはいるが、いつも相談にのってもらってるつもりになっていた。
占い師は、
「旦那さんにも素敵な人がこれから出来るし、あなたも別れて新しい道を進んだ方が出会いありますよ。今の一番の悩みはこれじゃないですか?」
と言われた。
思ってもいなかった事を言われて正直拍子抜けしたが、他人からの指摘で、今後の事をいろいろ考えるきっかけにはなった。
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