第20話 ストレス

車が納期される前、周りの状況に絶えられないと、尚文に言われ激しくもめた。

尚文はパニック状態になり、ストレスやノイローゼが一気に爆発したようだった。

壁にまた、穴をあけたり特注のリビングのガラス窓を拳で叩いて割ったりした。

私もどう対応したらよいか、わからず尚文はもしかりて、精神的に病んでるかもしれないと病院を探す日々も並行していた。

口コミでいいと言われる食品や、サプリ、飲み物、ありとあらゆるものを片っ端から調べてお取り寄せして、試したが何故か効果出るどころか、逆に興奮するような物まであったような気がして落ち着かなかった。


離れて暮らしてる、京介にも時々電話で相談したが、

「実際見てないから分からない」

「言われても、離れてるからどうしようもない」

と言われ途方に暮れていた。

誰にも頼れず、知り合いもいなくただ途方に暮れて、孤立し一日を精一杯生きていた。


隣の家も、朝方5時に決まって車のドアの開けしめを凄い音を立てて出勤する人だった。

2メートルくらいしか離れていない家は、もろにその音と、振動で目を覚ます。

心臓が毎回飛び出すほどの激しい音だ。早い時だと、早朝4時30分の時もある。

しかも、運転席だけじゃなく何人乗るのか知らないが、助手席側も後ろの席も無駄に開け閉めしてる音がする。

しかもめいいっぱい、振りかぶって憎しみ込めて、ドア壊れるんじゃないかと思うほどの音を鳴り響かせて車を出す。

それが私も尚文も絶えられなかった。

それじゃなくても、この土地はもともと水田だった土地を埋め立てして、地盤がゆるいと聞いている。

振動が半端なく、毎回家の中の物が落ちるほどの威力にまいっていた。


そんなことも考えると、今までの事もあるし、さらに知らない土地に朝から晩まで一人でいる事に不安になっていた事で、尚文は精神的に追い詰められていたのかもしれない。


私は意を決して少し休んでみることにした。

会社をやめて、長期休暇に入った。


車が来てからというもの運転に慣れるまでは大変だったが、助手席に尚文を乗せてる責任からか、安全運転に徹していた。

そして少しずつ慎重に乗れる範囲を広げていった。

 病院に行くのも劇的に行きやすくなり、尚文にも、運転免許をいい機会なのでとるのを勧めて、通う事になった。

 教習所も遠かったが、車で送迎ができた。

車を持つことによっていろいろ行動範囲は広がってはいた。

 

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