五日目
「うーん、どうして
だがやはり茉莉は、気を
「よーし、今日こそ、がんばるのです! っていうか、最後の
茉莉は
そして、まだ朝食を食べている両親に、元気良く
「あ、それじゃあ私は、もう学校に行くから! 行ってきまーす!」
そして
「これで、イケるはずなのです! いや、これでイケないはずがないのです! 何て言ったって、最後の手段なのです!
これで今日こそ、『君』とお話ししてみせるのです!」
「くっくっくっ……。そして、お話をした後は……。くっくっくっ……」
学校に行くとその日の一時間目の授業は、生物だった。
教室には
//SE黒板にチョークで書く音『カッカッカッ』
それと生徒がノートに書く、小さな音も響いた。
//SEノートにシャーペンで書く音『カリカリカリ』
茉莉はやはり、
「うん。これだけ静かだったら、きっとあの音はこの教室まで聞こえるはずなのです……。
そして茉莉はバックの中からスコップを取り出し、肩に
茉莉は、
「さあ、これが最後なのです! がんばるのです!」
そして校庭の
茉莉は息が
「はあ、はあ。これも、『君』とお話をするためなのです! がんばるのです! はあ、はあ……」
するといつの間にか茉莉の隣に、生物の教師が立っていた。
茉莉は、
「え? 先生、どうしてここに?!」
教師の話を聞いた茉莉は、
「え? 私がスコップを担いで教室を出て行くのが見えたから、つけてきた?!
何をするんだろうと思っていたら校庭を掘り始めたので、これはマズイと思って止めた?! なるほど、なのです……」
すると茉莉は、胸を張って
「分かりました、先生! 私がこれから何をするのか、教えてあげるのです! まず校庭を掘って、大きな
すると、どうでしょう! 何と校庭に、
きっとこんな音がするはずだと、茉莉は
//SE小川のせせらぎの音『サラサラサラサラサラサラサラサラサラサラ』
すると茉莉は、生物の教師から
「え? 万が一、校庭に溝を掘れたとして、流す水はどこから持ってくるかですって?!」
茉莉は
「え、えーと、それはですねえ……。そ、そうだ!
どうですか?
すると茉莉は、生物の教師の表情を見て驚いた。
「あれ? どうしたんですか、先生。そんなに
すると茉莉は、やはりやれやれという
「何だ、そんなことですか。確かに校庭に小川を作ろうとしたのは、前代未聞かも知れないのです。
でも人間、時には大きなチャレンジが必要な時があるのです。絶対にできないと思われることににも、
茉莉の説明の途中で生物の教師は、茉莉の
茉莉は、
「はい、先生……。実は分かってましたよ、この計画には無理がありすぎるって……。
でも止まらなかったんですよ、止められなかったんですよ、自分の正直な
はい。職員室に行って、大人しく
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