第3話 人を信じる事

「やだ~ぁ、深山さんマジ信じちゃったの~ぉ?」

「ばっかじゃないの~?」

「ダッサ~」



クラスメイトの笑い者にされた日。




「深山、こんな問題も解けないのかー?」




教科担当の先生や担任の先生にも馬鹿にされ、騙され学校行くのも嫌になる位、毎日、周囲からの仕打ちや人間関係、環境に悩み嫌な思いして辛い日々を送って過ごしてきていた。


そんな中、いつも私の支えになってくれたのは両親と彼氏だった。




「私達は、あなた味方よ。自分のペースで頑張って」


「藍璃、時には人を疑うのも大切だよ。でも俺は、ずーっと、お前の傍で、お前の味方だから俺を信じて頼って何でも言えよ。一人で抱え込むなよ」



私の両親と私の彼氏が、いつでも、どんな時でも傍で見守ってくれていた。




「藍璃、今度あなたの彼氏と一緒に、みんなで出掛けましょうか?」


「本当!?やったーっ!」


「ええ。パパの都合がつけばだけど出掛けられるわよ」


「本当に?」


「ええ」





そして出掛ける事になり、その日、一瞬にして私の大事な心の支えになっていた3人の大切な生命を奪った。


突然の事で私だけ生命が助かったのは奇跡と言うべきか……


だけど…正直、複雑で辛くて途方に暮れた私は海へと───



でも目を覚ました場所は病院────


そして、今を至っているんだけど─────







ある日の事─────




「あれ?君は…確か…」

「…あっ…!」



そこには以前会った事のある男の子…男の人…香賀さんがいた。




「バイト探してるの?」

「えっ!?…あっ…!」



私は手元に持っていた本を隠す。



「学校とかある中でバイト?」

「いいえ」

「えっ?」



「いや…あの…ご、ごめんなさいっ!し、失礼しますっ!」



私は本を置き足早に去った。


ポトッ

私は何かを落とす。



「あ…帰っちゃたし…ん?…あれ…?…これ…もしかして…」





~ 遼輔 side ~



彼女は携帯を落とした様子。


俺は、すぐに、みんなにはメールをした。




♪♪~…


『彼女を探せ』

『見掛けたら報告』

『彼女の名前は深山 藍璃ちゃん』





✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕




「…あれ…?…携帯…どうしよう…?みんなで撮った最初で最後の写真なのに…」




私は途方に暮れていた。


何処で落としたのか?


忘れてきたのか?



行方知らずの分からない携帯








その時だ。



「あっ!」



私の前に駆け寄る男の子。


土野君だ。



「あんたの携帯、遼輔さんが持ってる」

「えっ?」


「さっき連絡あって…あんたを探せだと。だから行こうぜ。携帯、大事なもんだろ?」


「…それは…」




そして、彼、土野君は誰かに連絡する。




「あっ!もしもし!合流しました。はい、分かりました」




そして、香賀さんと待ち合わせをする事にし合流するのだった。



「はい」



私の前に差し出す携帯。




「あっ!ありがとうございます!良かった~ぁっ!それじゃ」




私は携帯を受け取りがら、お礼を言い帰ろうとした。




「ねえ、もしかして藍璃ちゃんバイト探してる?」


と、香賀さんが尋ねてきた。



「え?あ、いや…あれは…」


「えっ?バイト探してんの?」と、土野君。



「い、いいえ!別に」

「えっ?そう?ちなみに部屋も見付けてるんだよね?」

「いや…それは…」


「えっ!?じゃあ…今まで、どうしてたの?…まさか…野宿…んなわけ…」




「………………」



「え〰️〰️〰️〰️っ!!図星ぃっ!?女の子が野宿って…ヤバくね?飯は食べてたの?」


と、土野君が驚きながらも尋ねた。



「…それは…でも毎日、野宿って訳じゃないし知り合いいるし全然……」


「嘘!」と、香賀さん。


「…えっ…?」


「晴南に聞いたよ。家族と彼氏と旅行に来て、3人の生命が奪われた…身寄りも何もない君は…一人になって行く宛なくて命を絶とうとした…」




「…………」



「流れから、そんな感じかな?あっ!晴南を責めないでね。俺が、しつこく聞いたから」


「そうだったんですね…」


「遼輔さん、執着心強くて束縛タイプだから、他の異性と話すだけで文句言うし」


「そうなんですね、あの…ところで私に何か用事…」


「そう、そう。住まいとバイトセットの所を案内するから来て」


「えっ!?いいえ!そんな大丈夫です!」


「もう話はつけてあるから逃れないよ」


「えっ!?ちょっ…あの…!」




私は香賀さんに案内された。




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