第5話セットバックの方程式
「ちょ、ちょっと!」自殺?
「あれは常磐(ときわ)さん!?」確かに私は見た!
自殺なんてしないでよ~とホントに、もう気が気で無かったし、狼狽した声を上げながらも必死で階段を駆け上がったのよ?
貴方と車椅子が激突した壁には何の形跡も無かったのよね?その代わりに貴方が書いたと思われるであろう方程式のメモが落ちていたわ・・・。
2.5×√3=7.5メートル。
なんだろこれ?
何の事はない、立ち上げた擁壁に掛かる土圧の摩擦力が安息するセットバックの方程式だったけれど私には関ないし、土木業界に無関係の私には興味がそそられなかったから捨てたのよね。良かった?
男は微笑みながら直美の頬を掌で撫でた。うんと頷いていた。
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