第30話 工作3

 

「それで、この弾丸みたいなのが大量のエネルギーが込められてるカートリッジだね」


:軽く爆弾だろそれ

:取り扱い注意のやべー代物だと思うんですが

:何をやったか……全く分からなかった……!!

:物理学くん…!


「……普通に武器として使えるぞ? やばいなこれ」


:さらっと怖いこと言うのやめてもろて

:ミコちゃんから見てもそれ武器になるのか…

:バカでかいリボルバーって考えたら普通に脅威だよなぁ


「え、そう? 私たちからしたら…って、そーゆー事じゃないか」

「あぁ。それと、この剣……これ剣か?」


:今のところただの黒い棒

:ネジとか見えてるのすごい好き


「どこからどう見ても剣だね!」

「………この剣もかなり殺傷能力高いぞ? そこら辺の生物に当てたら簡単に焼肉が出来上がるな」


:ヒェッ…

:焼肉製造ソードだったのか

:ミネクラやん

:それ俺らもヤバくない?

:やばいな


「地球には持ってけないかぁ……」

「当たり前だ」


:最悪それ1つのために戦争が起きるわ

:この配信の映像だけでも結構ヤバいと思う


「ま、それはともかく、あともう少しで完成だ」

「そうだね! 最後までやっちゃおっか!」



「かんせーい! 大型機械兵装『シューティングスター』!」


:おぉー!

:マジで大型

:色は結局黒ベースに青か

:いいセンスだ


「流れ星か…」

「普通すぎるかな?」

「いや? 分かりやすくて良いと思うぞ」

「ありがとね!」


:俺も好き

:主人公機っぽくて良き


「それじゃあ、お待ちかね! 外に持っていって動かそっか!」


:イエーイ!

:待ってたよー!

:遂にきたァ!

:さっきのテスト運用も凄かったが、外でやったらもっと凄いんだろうな

:イルカちゃん何してんの?

:ミコちゃん後ろ!


「外に持っていくにはこっちから…待て。なんでもう乗り込んでいるんだ?」

『だって、乗って動かした方が早いから!』

「安全性を考えろ! さっきのはあくまで動作確認であって、移動は考慮していないんだ! 壁に傷が付いたら怒られるのは私達なんだぞ!?」


:草

:傷で済むの…?

:壁頑丈すぎねぇかな


『私は絶対にぶつけない自信があるから!』

「やめろ! それはぶつけるやつの言うセリフだ!」


:www

:草

:一級フラグ建築士だからなぁw

:てかよくミコちゃんそういうこと知ってるな


『なら、壁とか全部にバリア張るからいいよね?』

「いやそれやるなら降りてこい!」


:力技すぎるだろww

:そうじゃねぇw

:さすがドラゴンだ

:ドラゴンは巨大ロボットに乗ったりせんのよ


「どうせ外で動かすんだろ? なら少しは我慢しろ」

『…はーい』


─ガコン!


「じゃあ、さっさと外に運ぼ!」

「切り替えが早いな…」

「ミコちゃん、これどうやって運ぶ?」

「上を見てみろ」

「上? あ、なるほどね」


:クレーンアームで運ぶのか?

:重くない?

:レールが外まで続いてるのかこれ?


「そういうことだ。さ、行くぞイルカさん」

「おっけー! みんなも行くよー!」



『準備おっけーだよ!』

「こちらも周囲の安全を確認した。いつでもいいぞ」


:飛ぶのにうってつけの草原

:ざわ・・・ざわ・・・

:よしきた!


『それじゃあいくよ! 5秒前! 4!』


:カウントダウンきちゃ!

:4!

:③!


『3! 2!』


:3!

:2!

:1!


『1! テイクオフ!』


─バシュン!!!


:お、おおー!!

:飛んだぁ!

:耳がァ!

:鼓膜ないなった

:あれ? 音が聞こえなくなったなぁ

:視聴者の耳にダイレクトアタック!


『おぉー!! 飛んだぁ!』

「よっし! 姿勢制御装置も良好! ……いやどこまで行く気だ!?」

『ちょっと宇宙行ってくる!』


:草

:コンビニ感覚で行くなww

:コンビニ行ってくる〜w


『モニター共有オン! これで私の視界が配信されてるはずなんだけど、出来てる?』


:出来てるよ!

:すごっ!

:配信画面が一気にSFのコックピットに!

:これどうなってんの?


「…すごい。すごいんだが……」

『え、何? なんか問題あった?』


:問題発生?

:え、何? ちょっと怖いんだけど

:やめてくれよー


「いや問題は無い。あーもう、ちゃんと戻ってこいよ?」

『うん! それじゃあみんな! 宇宙空間を飛び回るぞー!』


:いえーい!

:行こー!

:最高だぜイルカちゃん!

:ミコちゃんもサンキュー!


「ミコちゃん言うな」



「うわぁ…! すごいすごーい! 縦横無尽ってやつだね!」


:とんでもねぇスピードだ

:コックピットからの視界って初めてだけどすごいな

:戦闘機の比じゃない

:周りこれ全部モニターか?

:ゲームのHUDみたいだな


「そうだよ! 周りのは全部モニター! 機体の色んなところに搭載されてるカメラとかセンサーの映像を、このモニターに360°映してるんだ!」


:なるほどなぁ

:じゃあ、カメラ壊されたら何も見えなくなる?

:この機体の目、みたいなもんか

:埋め込んでたのはこれかぁ


「たしかに、壊されたら映らなくなるね。けど、よっぽどの事がない限りは壊されないよ!」

『自動で防御・修復の両方をする機能もつけたしな。性能は低めだが』


:あるほうがおかしいんだよなぁ…

:自動で防御→まだわかる

:修復って何…?

:ナノマシンかなんかでこう…


『ナノマシンというのはそこまで間違っていない。例えば、軽い擦り傷程度ならほっとけば治るだろう? それと似たようなものだ』

「再生速度は桁違いだけどね!」


:一生使える旋盤とか作れるわけか

:刃こぼれしない刺身包丁……ってコト?!

:壊れても治るゲーム機のコントローラー…?

:頑張れ仁天堂技術部



「あ、いい感じに斬れそうな隕石はっけーん!」


:ってことは…?

:てことは…!?

:そういうことだよなぁ!?


「いえーす! 『断層刀』で斬るよ! ブレード展開! …ミコちゃん、これどのくらいもつかな?」

『あと…7秒が限界だな』

「短っ!?」


:フルで10秒程度か?

:十秒間だけ使える剣…!

:必殺技やん!


「時間切れになる前に! 『居合・次元斬』ッ!」


─ギィィィン!!


:!?

:いや音w

:おい待て! 今なんか空間歪んだぞ!?

:ほんとに次元を斬るやつがおるか!?

:綺麗に真っ二つだなぁ…


「あはは! これすごいね!」

『すごいで済ませていい物ではないだろう…』


:そしてこのテンションの差よ

:ミコちゃん頭抱えてるだろこれ

 

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