第17話
その日の放課後。バッグを背負って帰宅する生徒や、部活の練習着に着替えた生徒が歩き回る校舎の敷地内。ホームルームが終わった後、昼食をとる際に利用している校舎の中庭に、俺と彩也香の二人で向かう。
「おぉ~、お二人さ~ん。コッチだよコッチ‼」
中庭に点在する丸テーブルと椅子。その一つに腰掛けていた派手な見た目の女子生徒が、前のめりに立ち上って片手を上げて俺たちを招く。
「ごめんね! 待たせちゃった?」
「大丈夫大丈夫。アタシも今来たところだしっ! てか呼んだのウチの方だしねっ‼」
待たせた事を謝罪する彩也香に、派手な見た目の女子生徒改め、木下瑞穂は、謝罪不要。といった感じで迎え入れる。
「間島っちもごめんちゃいね~‼ 呼び出したりしちゃって‼」
「いや、気にしなくていいよ」
間島っち?
「そう? まぁとりま座っちゃって!」
木下に促され、俺と彩也香は隣同士に腰掛け、その正面に木下が丸テーブルを挟んで腰掛けた。そして、これから始まるのが、この世界の俺がこなしていた相談解決屋の活動だ。
「そんじゃ、よろぴく~‼」
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