第20話 愛を囁く
「ふぅ。」
今日は1日体を使ってかなり疲れた。
もう寝よう、そう思いベットに入ろうとするとベットが不思議と膨らんでいるのに気づいた。
カチャ……、
壁にかけてある模造の剣を持ち警戒をするといきなり、布団が舞い上がった。
「ドーン!」
エリーがでてきた。
見た感じまだ酔っているようではあるけど、自力で俺の部屋に来たのであろう。
「ガゥ、遅い〜。」
「エリー、どうしてここに?というかフラフラの状態で歩くなんて危ないじゃないか。」
「え〜、だって起きたらガゥがいなくなってて寂しかったから…。」
そんな可愛いこと言われると困る。
そんなことを思っているとエリーが手を広げて、目を閉じて「んー」と言っている。
はぁ可愛すぎる、もう考えるの放棄しよ。
そう思い俺は、エリーを抱きしめるとベットに押し倒した。
ここからは、貴族家の当主の仕事だ。
いや、ここからが本番。
そう思い、欲望に身を委ねた。
――――
目が覚めると目の前には女神がいた。
白磁の美しい肌、サラサラとした光り輝く金の髪、ささやかながらも曲線を描く胸、もうどこを見ても完璧。
そんなエリーが目の前で寝息をたてながら無防備に寝てる。
俺のムスコが反応してしまうが、起こしたくないからここは我慢。
そんなことを思っていると、トタトタと誰かが走っている音が聞こえてきた。
――コンコン
「兄様!朝ですよ、ご飯食べましょ!」
妹のライラの声だ。
起こしに来てくれたはいいが今は状況的に見せられないな。
「すまんな、ライラ。今兄様は手が離せないからジークを起こして先に食卓に行ってくれ。」
「はーい!」
そう伝えるとライラはまた走り出して行った。
ふとエリーのほうを見るとエリーは顔まですっぽりと隠していた。
さっきのやり取りで起きたのだろう。
「エリー、おはよう。昨日はすごく嬉しかったよ。」
「言わないで、ガゥ!今恥ずかしさで悶えているんだから!」
エリーは、少し見えている見える耳がとたんに赤く染まり始めた。
「昨日は可愛かったよ。別に普段からあれでもいいんだよ。」
「ガゥは私を溶かすつもり!?もぅ、ガゥからかわないで!」
「ごめん、ごめん。ほらエリー、朝食を食べるから起きよう。」
「わかった。だけど!服を着るからあっち向いてて!」
「昨日あんなに見たのに。」
「ガゥのバカ!」
そんな会話をしながらもこれ以上遅くなると次はライラがジークまで連れてきて突撃してきそうなので、後ろを向き着替えを待っていた。
「ガゥ、いいよ。」
そう言われ、エリーの方を向くとエリーは薄い青のドレスを着ていた。
「これどこにあったの?」
「入口前の机に。恥ずかしいけどメイド長が置いてくれたみたい。置き手紙まで添えて。」
内容を聞くと、声が漏れていたので程々にとの事だった。
さすがにこれは俺でも恥ずかしなったが、
まぁエリーが可愛すぎるのが悪い。
そんなことを思いながらもどうやらメイド長は俺の服まで用意していてくれたらしく、すぐさま着替えた。
その後俺はエリーの耳がまだ赤いことを楽しみつつ、食堂にエリーを伴い向かった。
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