第17話 民信の集め方。1
会議が終わってから、俺は文官を集め政策の発表とその下準備をし始めていた。
やっとできるとなった時には1週間も経過していた。
他にもこの一週間色々と情報が入ってきた。
まず傭兵国家サルバクは、進行を続け現在剣の国と言われるニーザニア王国まで迫っている。
これは小国家群の3分の1にあたる所まで来ている。
この他にも公国では今回の損害の責めを負い、総指揮を取っていた侯爵は、元老院から領地を減らされ、爵位を伯爵に降爵されたらしい。
他にも領軍を壊滅させた貴族は、奪爵され領地没収された。
この没収した領地には、法衣貴族が入ったと聞く、軍が壊滅するなど被害がでててんやわんやなのに中央はくだらない権力闘争に励んでいるとは、情けないとしか思えない。
しかしこれで国内の勢力は変わった訳ではなく、公爵様が健在なため領地持ちと法衣貴族の勢力はなんとか拮抗している。
と、それよりも内政だ。
文官たちの報告を聞く限り、村同士の対立や無頼漢がでて衛兵しょっぴかれたなど問題を挙げればキリがない。
だけど今は真摯に対応しなければならない。
なんとか、町民からの不満は今のところ聞かない。
「ふむ…。」
「ガゥエル様?ガゥエル様?」
「おぉ、エリナーゼか。どうした?」
考え込んでいると気づけば目の前にエリーがいた。
「ノックしましたがご返事がなかったので失礼ながら入らせて頂きました。」
「そうか、それはすまん。」
やはり今は仕事だからエリーも言葉がきっちりとしており、臣下の態度をとっている。
「しかしどうされたのですか、そんなに悩まれて?」
「ああ、実はな…。」
とりあえず誰かに相談しようと思ってはいたのでエリーに相談することにした。
「それならばいい方法があるじゃないですか!」
「なんだ?」
「ガゥエル様自ら賦役にご参加するのですよ。陣頭指揮を取られれば民信も掴みやすいかと。」
「しかしだなぁ。アルバ辺りが止めに入ると思うが。」
確かにそれは考えた。
問題はアルバだ。絶対にダメと言うであろう。
父が亡くなったばかりだから、もし事故など起こって俺を亡くしたなどと言うのが目に見えてわかる。
「それならば私が護衛につきますから!」
珍しくエリーが意見を押そうとしていることに驚きを感じたが、領内一の力強さを持つエリーなら大丈夫とアルバも言ってくれるだろう、そんな気がした。
「わかった。後でアルバに聞いてみよう。」
「ガゥエル様!今すぐ聞きに行きましょう!」
アルバに聞くと伝えると、エリーはすぐさま俺の手を引き、アルバのいるであろう家宰の部屋に向かった。
「アルバ殿!」
家宰室に着くとエリーはノックをせずドアをいきよいよく開けた。
「エリナーゼ殿、開ける時にはノックをしてください。それよりどうしましたか?子でも授かりましたか?」
「違う!」
アルバがエリーの暴走を止めるためであろう、エリーを茶化すとエリーは顔を真っ赤にしながら否定をした。
まぁ俺とエリーはまだ清らかな関係だからな!
やはりその一言が聞いたのであろうエリーは一度落ち着くと、アルバに経緯を話し始めた。
「ふむ、エリナーゼ殿、風魔法は何級まで納めましたか?それとガゥエル様、剣技は以下ほどまでなりましたか?」
「風魔法は、4級まで納めたぞ!」
「俺は、ジークベルトに良くなったと言われるくらいは。」
「ならいいでしょう。同日他に護衛とメイドもつけさせて頂きます。」
そう言われ許可がでた。
本当は当主だからといい、勝手に行っても良いのだが、アルバに許可を貰わないと行けない気がしたので、許可を貰った。
しかし何故魔法と剣技を聞いたのだろうかそれが疑問だ。
まぁ明後日行くと伝えその日は、とりあえず解散した。
◆◆
魔法等級
魔法には等級があり
上から
1級:神話にでてくるような魔法
2級:戦略級と呼ばれる攻城や大戦に使われる
魔法。複数の魔術師により発動される。
3級:戦術級と呼ばれる戦略を抑えたくらいの
威力。戦略よりは必要人数が減る。
4級:一般的にプロ級。
5級:1人前を指す。
6級:魔法に慣れてきた段階。
7級:魔法を覚えたてを指す。
とある
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