第4話 あのお方はあの時変わった。
side:ジルベルト
初めてガゥエル様にあったのは、まだガゥエル様が5歳の時であった。
御館様は巷では名君と呼ばれており、文の人であった。武はイマイチであったが胆力があり、他国のものであった私の仕官も認めるほどだった。
私は御館様を初めて見た時、御館様の才覚を感じ取った、だから仕えた。
だが、ガゥエル様は御館様とは対象で才覚というものを感じられなかった。
平凡であり、どこにでもいる童だと思った。
時が経ち、帝国が小国家群に侵略をしてきた。公国はダイン王国の起こした同盟に加入し、各貴族に兵を徴兵を命じ公国騎士団とともに派遣した。
途中サルバクの兵を発見し、これを討つべく公国は、貴族を集め軍議をおこなった。
その帰りだった。
貴族たちが軍議を終え自陣へ帰る時、サルバクが奇襲をしてきた。
公国貴族達は命からがら逃げ、本隊は壊滅したという。
ある領軍は貴族と近習以外は、討死したというほどだ。
そしてフェルナン家は、御館様が討死した。
悔しかった。私がついていればと思った。
だが今は、ガゥエル様を逃がすことが先決だ。
そう思い、ガゥエル様に指示を仰ごうとした時、
「私の名は、ガゥエル・フォン・フェルナンだ!いずれお前らを討つものなり!」と言い始めた。
正直意味がわからなかった。自暴自棄とさえ思った。だが違かったその時見たガゥエル様のお顔は、才覚があった。
あの時は感じられなかったはずなのに今はガゥエル様に才覚を感じる。
だがこうしては居られない、直ぐに私はガゥエル様に意見し、撤退をした。
道中ガゥエル様は思い詰めた顔をしていた。
初陣だ、しかもお父上が討死だ仕方ない、そう思った。
同時に、なにかあれば直ぐにフッと消えてしまいそうにも感じた。
だがガゥエル様は今屋敷の前で泣いている。
そして生きようとしている。
家族を領民を守ろうと誓ったのであろう。
そう感じた。
そして私も気づけば泣いていた。
御館様がなくなり急いで撤退をした。
亡骸を回収することはできなかった。
守ることさえできなかった。
だが今一度誓おう、このジルベルト命尽きるまでは、ガゥエル様にお仕えし、お父上ガリシア・フェルナン子爵様に代わり、今度こそ必ずやお守り致すと。
『御館様見ておいてくだされ、あなたのご子息様が、今一つ道を歩み初めましたぞ。』
◆◆
魔法
かつて女神ニムスは、魔物から人類を守るために叡智を与えた。
この時与えられた叡智が魔法の始まりとされている。
四元素あり、火、水、風、土がある。
複合魔法というのも存在するが一握りしかできない。
用途は攻撃が主であるが、風、土は守りにも使われる。水は回復の効果がある。
魔力を持つ人間は少なく、100人に1人の確率である。小人族も同様。
ドワーフ、エルフ、魔族は全員魔力を持っているが獣人族、巨人族は魔力を持たない。
竜人族は独自の術がありブレスが捌けたり等する。
次回に種族でも…
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