第3話 残された者たち。
我がフェルナン子爵領は、ルグム公国という平野が多く肥沃な土地の国に属しており、
我が領は最西端に位置しており、海があり貿易などをおこない栄えている。
主に南の連邦やさらに先にある別大陸を主に商売をしている。そのため異国の衣装をみにつけた商人が多く、町は常に賑わっている。
街へ入っていく兵たちの顔は暗く、また領民たちもそれ感じとったのか、此度の戦が負け戦だと悟った。
「爺、もう兵たちを解散させてもよい。」
そうジルベルトに命じると、すぐさま指示を出し兵たちは足を重くし帰って行った。
『此度の戦は、得るものは何も無く、兵を悪戯に減らしただけではないか。』
そんなことを考えていると、自分の無力さに絶望を覚えた。
「ガゥエル様、御屋敷着きましたぞ。」
そうジルベルトに言われ屋敷に着いたのに気づいた。
馬をおり屋敷の前で母に父のことをどう伝えようか迷っていると、母アリシア、幼い弟のジークと妹のライラが屋敷からでて出迎えてくれた。
だが母は、父上がいないのを見て察したのかそのばで泣きくずれた。
そんな母を見て、幼い下の子たちは、父の死が理解出来ておらず、父はいつ帰ってくるのかとしきりに母に聞いていた。
暫くして母が涙を止め私の前に立ち、優しく言葉をかけてくれた。
「おかえりなさいガゥエル、あなたが無事で嬉しいわ。」
そう言うと母は俺を抱きしめた。
母はその時悲しいはずなのに笑顔を見せてくれた。
貴族の妻としての責務だろう。私はこれ以降母が泣くとこを見ることはなかった。
「兄様おかえりなさい!」
「兄上、屋敷は僕とライラでまもったよ!」
2人は褒めてというような表情をしながら、俺からの言葉を待っていた。
「そうだな2人ともよく頑張ったな。偉いぞ。」
そう言い2人の頭を撫でると嬉しそうに目を細めていた。
『あぁ、帰ってきたんだな。』
そう思うとだんだん涙がでてきた。
周りの騎士や使用人たちもつられて泣き始めた。皆が泣く中、2人は不思議そうにこちらを見ながら、
「兄様?どうしたのどこか痛いの?」
「次は、僕が頭撫でてあげるよ!」
2人は元気な笑顔を見せ、慰めてくれた。
なんだか暖かいものが込み上げてきた。
「ありがと2人とも、もう大丈夫、どこも痛くないよ。」
これ以上俺が泣くのはいけない、これから俺は、この家を守らなければいけない。
そう思い2人に笑顔をむけ、また2人の頭を撫でると嬉しそうにして笑った。
『この笑顔を幸せを次は俺が守らないと。』
そう誓った。
◆◆
冒険者
人類に仇なす魔物を討伐する者の総称。
冒険者ギルドというギルドに所属しており、そこから依頼をうけ、達成すると報酬が貰える。一部例外あり。
階級
金級:一握りの者しかなれない。
なるには、英雄と呼ばれる功績を上げ
なければならない
銀級:熟練者と呼ばれている。
ピンキリが別れており、近年問題視さ
れている。
銅級:1人前と認められた証。
パーティを組むことによって、中級を
討伐することも可能。
鉄級:駆け出し。一般人に毛が生えた程度。
パーティを組みやっと下級を討伐でき
る。メインは採取依頼ら。
冒険者ギルドとは。
商業国家キリギア連邦に本部が置かれており、冒険者と依頼者への互助組合である。
依頼などの他に、買取や、簡単な武器指導、魔法指導もしている。
魔法は次回に…
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