「なんだよぉ～今度は、ピノキオなの？」

　珍しくユウジが、ブツブツと言っている。

おそらく、疲れてきたのだろう。

だがアキは、チラリとユウジを見ると、

「だって、仕方がないでしょ？

　ケイタが、どこにいるのか、わからないんだから…」

そう言いながらも、アキも同じように思っていた。

　ピーターは、ウェンディを助けることが出来たので、すっかり

ご機嫌だ。

「送ってあげられなくて、ゴメンねぇ」

ニコニコと笑っている。

　それなら、ティンカーベルは、と思うと…

ライバルは一人でも減らしたい…とでも思っているのか、金の粉を

振りまいて、サッサと飛び去って行く。

「何よぉ～こんなキャラだなんて…

　絵本には、書いていなかったわよぉ」

アキもすっかり、テンションが下がり、カガリ相手に、ブツブツと

文句を言っている。

「しょうがないでしょ？」

だけども意外と、カガリはどこまでも冷静だ。

「だって、ピーターはウェンディが好きなんだもん！

　それに…フック船長をやっつけたし」

サラリと、気になることを言ってのける。

「ちょっと、カガリちゃん！どっちの味方なの？」

思わずアキが食いつくと、

「まぁね、ウェンディは金髪で美人だしなぁ」

ショータが、淡々と言ってのける。

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