第1話 重い男はお嫌いですか?

「・・・姉ちゃんに聞くか。」

「おし。」


翔琉のお姉さんである美羽さんは、俺らより3っつ上の大学2年生。

話によると、俺らと同じくらいの歳の時に、蛙化現象に悩んだらしい。


「最近聞いたんだけどね、蛙化現象はの低い人がなりやすい傾向にあるみたい。」

「ジココウテイカン?」

「そう。自分にあんまり自信がなくて、自分でいいのかな?って思っちゃったりするの。」

「じゃあ俺、琴乃葉の自己肯定感を上げます!」


自己肯定感の低さは、どうやら蛙化現象の起こりやすさに関係するらしい。


「祐斗君はさ、琴乃葉ちゃんに、好きだよー!って気持ち、ちゃんと伝えてる?」

「伝えてます!可愛いなって思った時とか何か変化に気がついたら、可愛いねって言ってます。」

「姉ちゃん、こいつ凄いんだよ。ほんっとに琴乃葉への大好きが溢れ出てる。」

「できる男だね、祐斗君は。」

「そ、そうですかね〜。」

「う~ん。そうなったら、何が原因なんだろう。」


自分では琴乃葉の気持ちを考えてるつもりだし、悪いところはない気がしてるけど、、、


「嫉妬、とか?祐斗はさ、琴乃葉が好きすぎて、束縛・・・とまではいかないかもだけど、ちょっとそういう節が・・・」

「束縛・・・か。」

「お姉さん、束縛ってダメなんですか?」

「う~ん。ダメでは無いけど、"信用されてない"って思っちゃう人もいるかもね。どのくらいの束縛なの?」

「翔琉にこの間言われたのは、男とのLINE全部見せてもらったりとか、今何してるの?って何回も送ったりとか。そういう所がちょっと重いのかもって。」

「そっか~。心配になる気持ちはすごく分かる。でもね、祐斗君カッコイイし気持ちもちゃんと伝えられてるみたいだから、そこまで心配しなくても大丈夫じゃないかな?」

「あ、ありがとうございます。」

「折角だし、本人にも聞いてみるといいよ。」

「はい!」


翔琉のお姉さんのお陰で、少し気持ちが楽になった気がした。束縛・・・か。確かに、自分の行動を縛られるのって息苦しく感じるのかな。

ちょっと、反省。

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「琴乃葉はさ、俺に縛られてるの、嫌だったりしたことある?」

「やっぱり、ちょっと重いなーって思った事はある。心配かもしれないけど、何かある時は言うから!安心して欲しい。」

「分かった。俺も、心配だけど、琴乃葉をもっと信頼して生活してみる。」

「うん。」

「あの、さ。この前言ってた蛙化現象なんだけど、、、」

「やっぱり気にしてたよね、ごめん言い出して。」

「ううん。俺も、悪いとこ直したいなーって思って。」


ここでちゃんと聞きだして、俺はハッピーエンドを迎える!


「琴乃葉の気持ちは俺には分からないけど、直すことは俺にも出来るから!厳しく!教えて欲しい。」

「ほんと?じゃあ、、、」

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