偽王子事件:高校生探偵タカオの初陣
#1解決編に先立って
読者への挑戦状も、こうなっては形無しだな。
つまるところ、今回の物語は語り手である鹿谷天馬の妄想によって形成されている。すべてが、というわけではないが、おおよそ六割近くはやつの頭にしか存在しない出来事だ。
轍さくらの保護という鹿谷天馬の認識は誤りであり。
さくらの父親の毒殺事件も存在しない。
つまり読者への挑戦状も何も、解き明かすべき謎が存在しないのだからこんなものは無効だ。
本来ならそのこと、言い出しっぺのやつ自身が謝罪するべきなのだが。
有史以来、自身の過ちの責任を取った人間など片手で数えられるほどしかいないわけで。
仕方ないのでひとまず、本来の語り手である僕、個々森鷹桜が謝罪を立て替えておく。
各読者におかれましては、個々に弁護士諸々と相談のうえ、必要に応じ加害者自身へ謝罪と慰謝料の請求を行っていただきますよう。
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