第9話交尾がしたい
悠は教室に向かうと、窓際の席で英語の小テストの予習をしている
大雅に近付いた悠は、
「大雅、おはよう」
参考書を読んでいた大雅も、
「オッス、佐々木」
「ねぇねぇ、大雅、つかぬ事をお伺い致しますが、君たちカップルは交尾はしたの?」
悠の顔は、中年オヤジのような見苦しい顔であった。
「交尾?……あぁ〜、してるよ。週1ペースで」
悠はあれやこれや、ひなたと交尾したい旨を伝えた。
「今日、一応、マウントは取ったんだ!」
「マウント?」
「オレがこのカップルの、支配者であることの。この、野生に学べシリーズは結構役に立つよ」
「佐々木はひなたに何したの?」
「お尻をむけて、屁をぶっかけてやったわ!アハハハ」
大雅は呆れて、
「佐々木、おまえはチンパンジーじゃ無いんだから」
「で、師匠!穴はどこにあるんスカ?」
「下」
「どこ?」
と、まだ悠はピンと来ない。仕方なく、大雅は無修正のエロ動画を見せた。
「……なんか、この穴から地球外生命体が出て来そうだな」
「気持ちいいよ!」
「交尾って、どうやって誘うの?」
「『エッチしよっ!』で、いいんじゃない?」
「お、オレは初めてなんだ。ちょっと待ってくれ、初めて交尾する時のセリフを考える!」
「佐々木〜、ひなたは交尾したいのか?」
「……よし、これならどうだ」
「言っていいよ」
「えぇ〜、本日はお日柄も良く、また、すくすく成長されたひなたの穴に変な棒を突っ込むのに良い時期が参りました。アユレディー?」
「……イェーイ」
「ヘイ〜、ヘイヘイヘイヘイ〜♪」
「ヘイ〜、ヘイヘイヘイヘイ〜」
「交尾をする日もしない日も、その時に掛かっているんだよ〜♪」
「佐々木、学園天国歌うなよ!フィンガー5もこんな替え歌にされたら可愛そうだよ」
「ヘイ……」
佐々木は小テストの勉強は家でしてきたので余裕だが、大雅はこの会話を早く終わらせたかった。
「佐々木、また、放課後な」
「うん、絶対に放課後な」
と、話していると問題児、
「聞いたよ!佐々木。あんた、ひなたとエッチしたいらしいね」
「黙れ!ブス!」
「ふん、EDが!そんなんで、エッチが出来る訳無いじゃない。それに、けがらわしい。男なんて、チンコを……」
「チンコがどうした?山岡」
葵は振り向くと、英語の教師で生徒指導の広瀬が立っていた。
「女子が軽々しく、そんな卑猥な言葉を吐くもんじゃない。放課後、生徒指導室に来い!」
「せ、先生。私は止めようとしていたのです」
「何を?」
「佐々木君が、松尾さんとエッチをすることを」
「松尾が?……ウソ付くな」
バキッ!
広瀬は葵に゙ビンタした。
ひなたは、チャイムと同時に教室にやってきた。
葵が右ほほを押さえているのを見た、ひなたは、
「葵ちゃん、虫歯なの?」
と、尋ねると、
「う、うん」
と、言った。佐々木は小テストに夢中だ。
放課後、師匠はあらゆるエッチな知識を佐々木に授けた。
佐々木は今度の土曜日にひなたと自宅で映画を見る作戦を立てたのである。
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