第8話キスをした後

悠はいきなりのひなたの、キスに緊張した。

ひなたは、何事もなかったようにTOPPOを食べている。

『おいおい』

悠はキスで緊張し、ジュニアは硬直した。

あの柔らかい女子の唇が悠の初キッスを奪ったのだから、それはそれなりの反応だろう。

「ひなた、今のキスは何の意味?」

「意味なんてないよ!彼氏にキスするの当たり前でしょ?佐々木君」 

「当たり前なの?カップルはキスしていいの?どこでも」

全く、女子と無関係の生活を送っていたので、知識ゼロの少年は女子に馬鹿な質問をした。

「どこでもって、訳じゃないんだけど、場所とかチャンスがあったら、キスくらいするよ」

「き、教室じゃないか!」

「誰も居ないし、いいんじゃない?」

「そうゆうものなのか?」

「うん、そうゆうもの」

ひなたは、オレンジジュースの紙パックに刺さったストローを咥えている。

悠は一瞬、卑しい想像をしたが首を振った。

しかし、ジュニアは硬直している。

どうしたものか?

「佐々木君、そろそろ帰ろうよ!」

「先に帰っていて」

「何で?」

「部活の後片付けがあるんだ」

「明日でいいじゃない?」

佐々木は意を決して立ち上がる。

股間がモッコリしていた。

「佐々木君、キスだけで反応したの?」

「ち、ちがう。病気だ!」 

「……」


ひなたは、モッコリを見てフフッと笑った。どういう意味の笑みか分からなかった。

ひなたは気にせず悠と手を繋いで歩いたが、

「ねぇ、ひなた。手を繋いでモッコリさせてたら、僕は変態に見られないかなぁ?」

「問題無いよ!佐々木君は変態で有名だから。だって、あんな油絵、変態しか描けないもん」

「な、何だと!今の発言、彼女のひなたでも聞き捨てならないね。ゴルゴダの丘の何が悪い!」

「だって、伊勢エビがはりつけにされて、それを人々が拝むって、天才か変態しか思いつかないよ。しかも、伊勢エビなんて写真のように描かれていて」

「お、オレはデッサン力があるんだ」

「じゃ、今度、私の裸像をデッサンしてよ」

「分かった、描いてやる!……な、何だと?

「佐々木君のモデルになりたい」

悠は脂汗を額に浮かべた。モッコリ具合が更にモッコリした。

こんな、才女がなんて大胆な……。

「ま、待て、ひなた!キスだけてモッコリするくらいのヘタレなんだ、裸になったら、オレは君の片乳、揉みそうだよ、イヤ、変な穴に変な棒を突っ込むかも知れない」

ひなたはずっとニヤニヤして、

「片乳もまれても、変な棒入れられてもいいよ!佐々木君なら」

2人がバス停で話しいると、バスが来た。

その夜、悠はスマホでハウツー本を調べていた。

「男よ、野生に学べ!世界の動物の交尾、108連発」

悠は動物の交尾を見て、自信を付けた。


朝、バス停でひなたを待っていた。

「おはよう」

「おはよう、佐々木君」

「ひなた、僕のズボンのお尻破れてないかな?」

と、言うとひなたはしゃがんでお尻をチェックした。


ブッ!


「うわっ、朝から冗談きつわ、佐々木君」

ひなたは顔をしかめている。

「これから、僕はボスだ!今の屁で立場は逆転した」

「何、言ってんの?まさか、サルの真似?」

「ち、違うよ!これからは、ボスと呼びなさい」

「……面白いね?ボス!」

「良かろう。君のオッパイは私の物だ!貴様は私の妻」

「ボス!また、変な情報を仕入れたようですね。変態ぶりに誰も文句言えそうにないね」

「……」

2人は手を繋いで正門前まで歩き別れた。


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