第64話 魔法殺し


 攻略を進めて行くごとに、モンスターの体に魔力の集中点を発見し、体にあるのならば、魔力の塊である魔法もそうなのではないかと思い、魔法を注視すると、体と同じように魔力が集まっている場所を発見した。

 体と同じようにそこを突けば、魔法も崩壊するのではないかと思い、突いてみると案の定崩壊した。

 いつも魔法の大技をされた時に放出系の魔法を持っていない俺は、基本避けるしか無かったが、こいつができれば、迎撃することもできる。

 割と実力が伯仲している時は、回避をすると隙ができてしまうので、習得できればもっと安全に立ち回れるはずだ。


 攻略するついでに魔法突きの練習していった結果、なんとか全属性の魔法に対応できるようになった。

 それぞれの属性にクセがあり、特に初動が早く、直線でくる雷魔法は突ける場所の面積が狭いので難しかったが、発動と同時に突撃することで崩壊することに気づいて今は百発百中になった。


 そろそろ深層の直前ーー二体目の中ボスが現れるだろう層に来ると、大広間に中央に嫌に頭のでかい老人が立っていた。

 坊主頭に、黒い着物に大きな杖。

 妖怪のぬらりひょんに姿がよく似ている。


「くくく、よく来たな小僧」


 君の悪い笑いをぬらりひょんモドキがすると、影が大きく広がり、妖怪の大群が現れた。


ーーー


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