第4話

それからも虐めは続いた。


 春さんと夏もたまにしてくるようになった。


 部活に行ける期間になったが、行ってもどこからも追い出された。


 そして今日は生徒総会で


 「最近、痴漢が多発しているようです。この学校の生徒も勿論その可能性が大変ありますのでご注意ください!」


生徒会長は俺を睨みながら言っている。俺への完全な敵意だった。


 虐めはますます強くなり、教師たちも俺を邪険扱いにする。



 家に帰っても、祖父は信じてくれるが、妹への罪悪感で一杯になってしまう。



ーーーーーー


それから約半年 もう既に2月になるが、俺は虐められ続けて、妹は部屋から出てこない日が続いた。


 家に手紙が届いた。

 

 「死ね」


そうしようかなと思った。ちょうどそんな時だった。俺に学校から連絡が来た。それは冤罪が判明したという報告だった。


 直ぐに祖父に連絡した。


 「やっぱりか、俺は信じてたぞ。」


「ありがとう、おじいちゃん」


そして、おじいちゃんと一緒に最後に愚痴った後、もう大丈夫そうだからまた仕事に行っちゃうらしい。


 「これからはまた妹と仲良くしろよ」


「・・・分かったよ、おじいちゃん」




 そして、俺は妹の部屋をノックする。


 「聞こえてるか・・・?」


返事が無い、


 「今な、お兄ちゃん・・・冤罪が判明したんだ。」


 扉に手をつけて、今更許しを請うように謝り続ける。


「やっと・・・やっと判明したんだ。・・・ごめんな遅くなって、もう中3なのに、受験なのに、最後の中学生なのに、お兄ちゃんが・・・お兄ちゃんのせいで、無茶苦茶にして、」 


 そして、扉が開いた。

 

 久しぶりに見た妹は髪が伸び、栄養も偏ってるのか少し前と姿が違う、見るだけで元気を貰えそうな姿をしていた妹とはかけ離れていた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る