第6話 プロットとは結局何なのか

簡略化された小説です。そして小説を書くために必要なメモです。要は補助輪です。


それだけのことがどうして複雑な混乱を招くかといえば、


1 設定とプロットの混合

2 人によって必要な補助輪が異なる。

3 大プロットと小プロットの混合


大体この3つの理由に集約されるのではないかと。一つずつ解説を。


1 設定とプロットの混合


プロットは物語の骨組。設定は、骨組み、つまりプロットも含めた物語の土台です。


桃太郎で例えると、


桃太郎が拾われる

爺婆に育てられて成長する

恩返しに鬼退治に出かける

きび団子で3人の仲間を餌付けする

鬼が島行く

鬼殺す

財宝を手に入れる


こんな感じのがプロットです。簡略化された物語ですね。設定は


実は桃太郎はサイボーグ。だから超人的な戦闘能力を持ってる。

鬼の出身は蓬莱山。財宝は金銀だけでなく米や女も含む。

きび団子には中毒性がある。だから家来は餌付けされた。

鬼が島の場所は四国。桃太郎の家から千里の距離。


みたな、物語というよりは物語を展開するためのキャラや舞台の裏付けのことをいいます。そうですね。裏付けと言い切ってしまいましょうか。


2 人によって必要な補助輪が異なる。


人によって特異不得意がある以上必要な補助輪も当然異なります。戦闘シーンが特異ならプロットの戦闘シーンを桃太郎鬼殺すくらい適当に書いてもぶっつけ本番で上手く書けます。そうでない人は土壇場でこの切り札を使って――みたいな仕込みをプロットの段階でします。プロットに書くまでもなくできることは書く必要がないのです。その究極がプロットなしの小説作成です。


3 大プロットと小プロットの混合


長編の場合、長編全体を差した大プロットと、各話毎の小プロットに分けて考えます。この区別をしてないと大プロットをどこまでも細かくそれこそ設定まで書いて、小プロットを数話に跨らせて途中で展開に必要な設定不足に気づき設定まで書き込んで延々膨らんでいざ書こうとするとプロットが混雑し過ぎて書けないみたいなことになります。どこまで書いてどこまで書くか、この区別をすることがプロットを上手く扱うコツです。


プロットは簡略化した小説。設定とは別物。これが総括です。900文字行ってしまった。

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