第8話 重ねて助言された話
おじさんとの共通の秘密は無事?に致すことができました。そもそも当初の目的が何だったのかを忘れている気がしますが。
事後のシャワーを浴びてからラブホを後にしたのが夜の8時前。そもそも、おじさんとラブホに入った時間がまだ夕方だった事もあってなかなか微妙な時間です。昼ご飯から食事らしい食事をとっていなかったので、適当にファミレスに寄って晩御飯を食べる事にしました。
お互いに性欲が一段落?しているからか、とりとめもなく色々な話をしました。
好きな食べ物と嫌いな食べ物の話。お互いの仕事の話。嫌な上司の話。昔はポケベルで連絡してたとかの元号ギャップ話。おじさんと奥さんの馴れ初め話。
お互いに二日前からは想像できないくらい、普通に話せる相手になっていました。年の差はあるけど共通の趣味を持った友達みたいな感じかな?
『俺が言うのも何だけど、いい女なのになんで彼氏いないの?』
「出会いが少ないとか、彼氏が欲しいと思うタイミングとか、あと相性?そのヘンが絶妙にかみ合わないから不在ですね。」
『彼氏が欲しいとは思ってるの?』
「んー、最近はあんまり思わなくなってますね。知人にラブラブしてるの見せつけられるとジェラっときますけど」
『一番最近、トキメキ感じたりってのはどんな感じだった?』
「先生、今日のはトキメキに入りますか?」
『今日のも含めてでいいよ』
「では、今日です」
『そりゃ嬉しいな。ちなみに彼氏、最後に付き合ってたのはいつ?』
「一年くらい前かな?ちゃんと付き合ってたと言えるのか微妙でしたけど」
『ふむ・・付き合ってる人はいなくてもエッチはしたことある?』
「それは当事者なんだからよくご存知でしょ」
『いや、今回の以外はどうなのかなぁと』
「・・判定に悩みます」
『悩むって・・・そっかぁ・・・』
「なにか良からぬこと考えましたね?」
『どういうのをカウントするか悩んだのなら、悪いこと聞いたかなって』
「・・黙秘します」
おじさんは一夜限り?の関係だと割りきれるからこそ、言いやすい事は確かにある。これからを考えて友好な関係を築き、それを維持する為に飾る必要もないからね。
嘘をつきたいとも思わないから、それ以上踏み込まないで欲しいとの意思表示。言いたくない事もある。
『なんていうか、うまく言えないんだけど、思ってたよりずっとずっとエロいんだよね』
「何ですか急に」
『パッと見た目だけの第一印象だと、大人しそうな人だと思ってた』
「はぁ、そうすか」
『朝会った時の挨拶とか話してると、しっかりした子だと思った』
「んー、印象と違うって事ですか?」
『そう。それで、エッチの時は想像よりずっとエロくて、びっくりしたんだよ』
「・・イメージ壊して申し訳ないです」
『だからその・・・エッチの後に、そんな人だと思わなかった、とか言われるんじゃないかなって』
「!!」
あった。一年前がまさにそれだ。
突然好きだって言われて、とりあえず付き合ってみることにして、何度かデートして、彼の事をいい人って思えるようになって。
いい雰囲気になって、肉体関係を持ったら・・・別れを告げられ、私は強く引き留めなかった。
『多分、彼氏としてやっていける自信が持てないんだよ』
「自信?」
『そう。誰かと比較されるのは、彼氏にとって凄まじいプレッシャーになる』
「比較?プレッシャー?」
『男の子はアレの大きさとかテクニックとか、色々気にするんだよ』
「はぁ・・・」
『だから、君をこんなにエロくしちゃった誰かと、自分が比べられると思うと自信喪失すると思うんだよね』
「そんな・・」
『やっとの思いでエッチしてみたら、好きって感情よりも君を喜ばせるのは自分じゃ無理だから身を引くって考えに拗れたかも知れない』
「私は相手にもいっぱい気持ちよくなって欲しいだけ・・なのに・・」
『昔ソープランドにはまった俺の感想だ。エッチしてる時の君は並みの風俗嬢より遥かにエロい。』
何ですと?!
『感じやすくて表情の緩みかたがエロいし、甘えた仕草も喘ぎ声もイった時の反応もエロ可愛い。手コキもフェラも上手いし、なんと言ってもナカが極上だ』
最後のやつは最近の仕様です。
『だから、今度彼氏候補が現れたら、ちょっと控え目なくらいで様子見たら?ってのが俺からのアドバイスだよ』
「なるほど・・機会があれば参考にします」
ソロ活動で出す声に続き、ペア活動でも控えるようにアドバイスを貰うとは思ってませんでした。ホントに控えたほうがいいのか、今度考えるようにしよう。
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