第5話 仕切り直す事にする話
二度三度とキスを繰り返していくうちに、次第に力強さが増してくる。舌が絡み、息が荒くなる。おじさんの手は頬から耳に、首に、肩に。そして腕を、背中を、腰を撫で回していく。
私もおじさんの背中に腕を回しながら、キスと愛撫でこんなに感じてしまうものなんだと、改めてソロ活動との差を感じました。
上着を脱がされ、そっと両肩を掴まれるとそのままベットの方に押されていき、腰を下ろす。再びキスをされながら今度は胸に手が伸びてくる。
「んっ・・・」
キスの隙間から声が漏れる。
『感じてくれてる?(チュッ)なんかすげー嬉しい』
「こういうこと・・久しぶりで(チュッ)」
『俺も久しぶりだよ・・・10年ぶりくらい?』
「えっそんなに?」
『ああ。嫁さんとは今じゃセックスレスってやつだね』
「そう・・なんだ・・・」
『家族として大事だし幸せにしたいと思ってる。ただ、いるのが普通になって欲情することはほとんどなくなっちゃったかな』
「ますます悪いことさせちゃってる気がします」
『今は久しぶりすぎて、ちゃんと出来るかが一番気になるよ』
「心配は・・いらないです・・きっと」
背中に回されていた手にTシャツの上からブラのホックを外されると、前から手が侵入して直に胸を揉まれ、喘ぎ声が漏れる。
「あっ・・んんっ・・」
『壁越しで聞こえてたのが、目の前で聴けてめちゃめちゃ興奮する。隣の部屋まで聞こえてるかも?』
「わざとじゃないっ・・です・・声出ちゃう」
『そう・・・それじゃ、いつ聞こえてた声がわざとなの?』
「・・・昨日・・・いじわる」
『ちょっ・・・今ので、なんか戦闘力上がったかも』
おじさんが第二形態になったり金色のオーラを纏ったりはしないが、私への愛撫が力強く容赦のないものに移行していく。
両方の胸が見えるくらいにTシャツをまくりあげられると、右の乳首を舐め始め、同時に左の乳首を指でつまんでクニクニと刺激してくる。
そっとベットに寝かされ、そのまま乳首をいじられ、舐められる。ソロ活動とは違う気持ちよさともどかしさ。もっとして欲しいのにしてくれなかったり、逆に思ったよりも強い刺激に声を上げ、体を震わせる。
おじさんが離れたと思ったら、捲りあげられたTシャツをそのまま脱がされた。今度は下のデニムパンツのボタンを外し、ファスナーを下ろし、触って欲しかったところへ手を伸ばされる。
おじさんの指は、そのまま下着の中に入り込み、クリを探り当ててクニクニと弄り、待ちわびていた快感を送り込まれる。
『めちゃくちゃエロいね・・こっちもヌルヌル・・』
「だっ・・だって・・すごっ・・いっ!」
再び指と口とで乳首にも刺激が加わる。私の大好きな三カ所同時攻撃に、あっという間に追い詰められていく。
「あっあっあっ!あっ!あんっ!いっ!イク!!」
絶頂した身体がビクッビクッと痙攣する。
自分では抑えきれない快感を送り込まれ、耐えきれないこの感じ。やっぱり自分でイクのと、誰かにイカされるのは別腹?だった。つまりどっちも好き。
『いいね。イったの、すごいわかりやすい』
「はぁ・・はぁ・・そんな事言わないで・・恥ずかしい・・」
『クソ可愛いなぁ・・・もっと恥ずかしがってるとこ見たくなる』
下半身も下着ごと脱がされ全裸にされる。両膝に手を掛けて脚を開き、股間に顔を埋めて舐め始める。
「やっ!んっ!恥ずかしいから!んん!」
『舐められるの(レロレロ)嫌い?・・好き?』
「やっ!あっ!・・だっ・・あっ!」
昼間の明るい室内で股間を舐められる事がどうしようもなく恥ずかしい。
脚を押さえていた手が胸へと伸ばされ、両方の乳首をつまみ上げられる。また三ケ所同時攻撃が開始され、一気に我慢の限界に迫る。
『もっとして欲しいなら、ちゃんと言ってみて』
『ほら(ペロッ)どうして(ペロッ)欲しいか(ペロッ)聞かせて(ペロッ)』
乳首をクニクニしながら、間隔を空けて下から上へ、膣からクリへとベロリと舐め上げてくる。
「あ!・・その・・もっと・・んぁ!・・」
『ちゃんと言って(ペロッ)でないとこのまま(ペロッ)止めちゃおうか(ペロッ)』
「わっ・・たしの・・クリ・・もっと・・舐めて・・ください」
『お願いします、は?』
「・・お願いします・・イカせて・・ほしい」
『良く出来ました (レロレロレロレロレロレロ)』
「あっあっ!あっ!いくっ!いくっ!イッック!!」
さほど時間を空けずに再び絶頂を迎える。
股間を突き出すように腰が跳ねようとするが、それを容赦なく抑え込まれながら、イッた直後もしばらく舐められ続け、快感で頭が真っ白になった。
私の身体がピクピクしているのが落ち着いてくると、
『大丈夫?』
なにが大丈夫かわからないけど、優しく言われたこの問いかけに
「・・大丈夫です」
それ以外の回答ってしづらい。
『・・それで、ちょっと問題があって』
何だろう
『その・・ゴムが無いんだよね』
「あ・・・」
そりゃ無いのが当たり前。でも避妊しなくて良いなんて事はさすがに言えない。
『万が一を考えると・・ゴム無しはしたくない』
なるほど。誠実そうなこの人らしい。
『それに・・どうせなら俺はナカでイキたい』
なるほど。ご自分の欲望にも素直らしい。
「それじゃ・・・どうします?」
『買って来る・・しかないけど』
「これから?」
『そうだね・・・』
気まずい。
この場は、私から最後は外に出してくれたらOKだと譲歩するのが最適かも知れないけど、中でイキたいっていうご本人の要望に応えられない。それこそ外に出すと言いながらも最後は裏切られるかも知れない。
盛り上がったら、私も勢いに流されて「いいから中にちょうだい」とか・・・さすがに言わないかな?反対に「だっだめ!中はダメだって!」という台詞の可能性も・・・言ってみたいセリフを妄想している場合じゃなかった。
「えっと・・私、このまま待つ・・?」
『さすがにしらけちゃうよね・・・』
「何なら・・私もお口でしたり・・とか?」
『いやその・・できたらちゃんと・・したいなって』
ここで一旦止めるしかなさそうだ。ただ、この後コンドームだけ買って戻って来るのをココで待っているのもどうかと思ってしまう。
「その・・仕切り直しさせてくれますか?」
『そりゃまぁ・・そうしか出来ないけど」
「今の続きじゃなくて、改めて、もう一度、やり直しです」
『それって、どういう・・おしまいってこと?』
「元々、荷物運びの途中で中断してますし、掃除も一緒にやらせてください」
『手伝ってくれるってこと?』
「はい。あと一緒にご飯も食べましょう。それで、車あるんだしドライブしましょう」
『んん?一緒に出掛けるの』
「はい。改めてデートのお誘いです」
『デート・・』
「それで・・その気になったらホテルに連れ込んでくれるのを期待してます」
『なんというか・・この状況でそんな事言える君ってすごいよ』
「あはは・・妄想は鍛えてるんです」
中途半端な中断でケチがつくよりも、どうせなら全部仕切り直したい。
私が一旦服装を整えてから、正式な引っ越し前に手元に必要になりそうな物だけを車まで運ぶのを手伝いました。イメージとしては二泊旅行に行くくらいの着替えと、先にあって困らないテレビ等の一部家電、そんなに多くはありません。
その後、私が申し出て昼食。おじさんの冷蔵庫に残ってた食材や炊飯器のご飯に、私の部屋からも食材を追加。新品のフライパンを使ってオムライスを作り、インスタントのオニオンスープを添えた昼食。なけなしの女子力を叩き込んだから落第は免れたはず。
食後の一服・・窓際からハイライトの煙とにおいが紛れ込んでくる。
私は洗った食器の水を軽く切り、キッチンペーパーで水気をふき取ってから改めて食器類を集めている段ボールに戻していきます。
「今増えたごみは、火曜までごみ袋ごと引き受けますからご安心を」
『ありがとう・・・本当にゴメンね』
「悪いと思うなら楽しいドライブにしてくださいね。多少荷物積んじゃったけど、一息ついたら出かけましょう」
『なんだか、ちょっとビビるくらいノリノリだね』
「まぁ、色々と想定外な所はありますが、一周回って計画通りと言いますか・・・」
『想定外で・・計画・・?』
「すっかり忘れてましたが・・私、今日は出会いを探す予定だったんです」
『なんだいそりゃ』
「いいの。自分の中で納得できる理由があれば、何だってできるんですっ」
先に玄関へと向かい、靴を履いて外で待つ。普通に並んで歩けば親子に見られると思うけど、この際、他人から私達がどう見えているかはどうでも良かった。
ちゃんと出会って別れるまで、あと一日しか一緒にいない人。どうせならいい思い出として、できればお互いずっと忘れられない秘密を共有できればと思った。
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