第4話 スカビオサ

あなたに止められたにもかかわらず、中学の時、わたしはソフトテニス部に入ったね。


「大丈夫だよ」なんて言いながら部活に入っていじめられて。


結局それが原因で、高校で部活ができなくなっちゃった。


部活はしたいけど、怖くてできなくなった。


中学の時にあなたは言ったね。


「あんたはすごいよ。誰も気づかなかった私の体調に気づいたんだから。なにかあったって聞かれた時は、いつも当たってるからびっくりしたよ。夏休み中考えたんだけど、あんたは看護師に向いてるよ。なれるよ。がんばれ」って。


数学とかできなすぎてあれだけど、その言葉忘れてないよ。


部活命だった私は、もう前みたいに部活ができない。あの子達が憎い。


だって、あの子達今も楽しそうに部活続けているんだもん。


許せないけど、もう会うつもりもないから、このモヤモヤした気持ちは一生晴れないと思う。楽しみにしていた高校の部活もできない。


でも、前を向くしかないんだよね。


でも、あなたがいるからきっと大丈夫。

確証はないけどね。


スカビオサ…「わたしは全てを失った」

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