第18話 おねんね、寝ろ

 パパと女の子は布団に入っているのだが、女の子は全くおねんねする気がない。女の子はえへへ、そう言ってパパの腕に抱きつく。パパは早く女の子をおねんねさせてから執筆をしたい。


「パパ~♪ もういいよね♡」


「なにがだ?」


「大人ごっこしよ♡」


「寝ろ」


 パパはため息をつく。女の子の言葉のひとつひとつがちょっと引っ掛かる。パパは女の子をおねんねさせるために羊を数える。


「羊が一匹……、羊が二匹……、三匹目の羊は寝ているよ?」


「パパ~♪ あたしのことは、どう思っているの♡」


「いいから、早く寝なさい。パパは仕事があるからね?」


「は~い。パパの恥ずかしがり屋さん♡」


「寝ろ」


 やっと女の子は目を閉じてくれる。パパはやれやれ、そう思った。パパの思っている以上に、女の子は成長をしている。女の子は目を閉じて、すやすや寝息を。

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