2章 7話

3000年前​───────


どうすれば一撃で倒せる...?


水魔法はダメ...

火も多分さっきみたいにかわされる....

あとは...


「あぶねっ!??」

なんとか、ミイラたちの攻撃をかわしながら、打開策を考える


使える魔法...



光か...?

ミイラとかゾンビとかって、ゲームだと光に弱いよな


試す価値はある!


閃光剣ホーリーソード!!」


魔力が光り、剣を優しくあっという間に包んでいく


「....!? ソ、ソレハ....!!」


ミイラたちが後ろに下がろうとしてる

やっぱり、弱点か!


「逃がすかよっ!!」


剣を正面に構え、ミイラの群へと突進する


「ヨケロ...!!」

やっぱり、剣の避け方をわかってるか

正面から逃げた...でも!!


「薙ぎ払い!!!」


剣を地面と平行に向け、横に思いっきりぶん回す!!


「グワァアァッッ!!!??」


ミイラの包帯が...


やっぱり、中は人だったんだな


「包帯が巻かれて、洗脳でもされてたのか?」


「ご名答だ...さすが、未来の勇者様」


「誰だっ!?」


今、アメリアは俺の横にいる

誰が喋って...!?


「俺は魔王の右腕 ダリウスだ」


魔王...!


「なんで、ここにいる?」


「魔王様からの直々の命令だ

未来の勇者の素質があるお前と、氷の女王を

ここで殺す」


なるほど...

これも、スキルの勇者の素質が関係してそうだな


「アメリア、逃げるぞ」


「えっ? でも...」


「大丈夫だ、最悪の事態のために転移魔法がある」


「すでに結界を張らせてもらったぞ」


腹を抑え、笑いながら...腹立つな、あいつ


ちゃんと、対策済みってことか


戦うしかなさそうだな...


...ドアはさっきのとは別のミイラが取り囲んでるし


「楽しませてくれよっ!!!」


剣を取り出し、ダリウスは攻撃を仕掛けてくる


「アメリア、先に謝っとく」

「何が......って、!?」


アメリアをお姫様抱っこ的な感じで担ぐ


どうせ、戦ってもそのうちミイラとかも来るだろ


真正面から戦うバカがどこにいるんだよ


光の魔法剣じゃなく、魔法でミイラを!!!


「アメリア、あっちのミイラに向けて氷塊を出してくれ」


「えっ!? もう、後で説明してよね!!」


説明...とは、まぁこの状況のことだろうな

俺がアメリアを担いでいる事実...


って、とりあえずそれは置いておいて


アメリアの出した氷塊に、光の魔法を上乗せする!!


「豪氷結光!!!」


光と氷の合わさった矢!!

一気に打ち出す!!!!


「グワァァァアアア!!!???」

「グワァァァアアア!!?」


元は人なのは心苦しいけど、仕方ない


扉は...開いてる!!

突っ込め!!!!


「そう簡単に逃げられてたまるか!!」


「邪魔するなぁっ!!!!」



​───────

魔力暴走...

自身の魔力を制御出来ず、体外に全て放出する現象


周りの木々は枯れ、建物は崩れ

周囲にいた人へ継続ダメージを与える


魔力暴走が起こると、自身の体へも影響が少なからず起こる


​───────​───────

「魔力暴走か...仕方ない、今日のところは退く」


「グウウアアァァ!!?? 抑えられな​────」


これは、やばいっ!!!!


せめてアメリアだけでもっ!!


「強制転移!!」


少しでも安全な転送可能な場所っ!!


この先に村がある...!

そこへ...アメリアだけでも!!!!



「アマネ!!!!!」


手をアメリアがこちらに伸ばす

でも、腕が上がらない...


「ごめ​───────」

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