2章 6話

3000年前​───────


ロミオン王国への道中

3日目...


「アマネ...人の気配がする」


え? 俺には何も感じられないけど...


「てか、さっきまでこんな建物あったっけ?」


「この建物から人の気配がするの」


突如出現した建物は、俺が元いた世界でも違和感のないようなグレーの四角く縦に長かった


「.... この世界の雰囲気に合ってないんだよな

ここだけ」


建物の手前には、周りと同じく木や草が生えてるのに...


「そういうものなの?」


そっか、アメリアはあっちの世界のこと知らないもんな


「あぁ、俺が昔住んでた場所にそっくりだなと思ってさ」



まぁでも、誰かがいるなら見に行くのはいいよな..?


「とりあえず、様子を見てみるか」


「そうね」


さらに近づいてみると...



「まじか...」


扉...自動ドアじゃねぇか

やっぱり...怪しい


「この扉...すごいわね

近づいたら勝手に開いたわ」


「だな! こんなの初めて見た!」


とりあえず、アメリアを心配させるのはよくない

あくまで平静を装わないと...



中は...


エスカレーター....

やっぱり、おかしい


いくら魔法がある世界だからって、ここまで

俺の世界と近い物が出来上がるのは...


何か罠があると考えるのが妥当だろうな


「気をつけろ、アメリア

嫌な予感がする」


「...? ...うん」




早速かよっ!?


「敵か!!」


魔物じゃないのか...?


見た目的には、ミイラ...みたいな感じか?

包帯ぐるぐる巻の人間に近い形のモンスター...


首を落とすか...?

腕を落とすぐらいなら、回復しそうだもんな


「アメリア、下がっててくれ」


「え? わたし、戦えるわよ?」


「いや、後ろで援護を頼む」


「...わかったわ」



それだけ、アメリアに伝え

剣を鞘から抜き、1歩前に踏み出し剣を構える


「ふぅ...落ち着いていくぞ」


業火激ボルケーノ!!」


火を地に伝え、相手へと円を描きながら

熱が近づいていく


「ォォォォォ!!!! コ...コロセ...!!!!」


人語を話してる...のか?


意思の疎通がある程度取れるみたいだな

地に伝えた炎がジャンプであっさり避けられた


何か..考えないとダメか...?


「氷乱演舞!!」


後ろからアメリアの詠唱が聞こえる


「これはっ..?」


自分の体が光り始める


「これは、氷属性の強化魔法よ

長くは続かないわ 早く仕留めて」


なるほど..


「わかった、任せろ!!」


作戦....

凍らせるか?

でも、俺の水魔法じゃ全員凍らせられるか怪しい


少しでも残れば、一斉に氷を砕くだろう


どうすれば、一撃で倒せる...?​───────

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