2章 1話

3000年前​───────


アメリアと旅をすることになった天音だったが..


「これからどこに行くかとかは決めているの?」

宿屋のソファでくつろぐアメリアが聞いてくる

これからの旅について...か


「まだ何も...

魔王を倒すって言っても、どこにいるか知らないし」


そう、この男

旅の目的を考えぬまま

アメリアを旅へと誘ったのだ


「とりあえずの目的は、アメリア以外の

魔法の王たちを反省させることかなー...

やっぱり、俺は優しいアメリアをあんな目に合わせたやつを許せない」


ボソッと俺がそう言ったが

アメリアには聞こえていたようで...

「それって....」

「ん? どうかした?」

「何でもない!」


そう言い、アメリアは視線を逸らす

え? 俺、何かしたのか...?



まぁ、いいか



「そうね...他の王に会いに行くなら

ここから西に行ったところにあるロミオン王国に行くのがいいと思うわ」


「そこに王がいるのか?」


アメリアは首を横に振る

「いいえ、そこには王を任命した神が住んでいるわ」


「え? この世界の神って人間と同じところに住んでるの?」


「えぇ、ロミオン王国は神が住んでいるから

王の任命式を古くから行っているわ」


「なるほどな...確かに神に会いに行けば

何かわかるかもしれないもんな

王以外にも魔王についてとか...!」


「そういうことよ」


俺たちの最初の旅はロミオン王国に行って神に会うことが目的ってわけか


「じゃあ、2人とも武器や防具の準備が出来たら出発しましょうか」


「そうだな、バウマンさんに2人分の防具でも作ってもらおうか」


「え? それって、お金とか大丈夫なの?」


「それについては心配しなくていいよ

今まで戦ってきた魔物のドロップアイテムを売った貯金があるから」


そう、何故かドロップアイテムが全て最高品質になっちゃう俺は、今めちゃくちゃ貯金があるのだ!


てか、この現象も何かスキルが関係してるのかな...

最近は忙しくて、考える余裕とかもなかったからな




というわけで、俺とアメリアで話はまとまり

バウマンさんに頼んだところ、2人分の防具作りは快く引き受けてくれた


これで、防具が完成したら

ロミオン王国へ出発だ!!!



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る